諫早17位 悔し涙、来年に生かす 全国高校駅伝

女子第3中継所、諫早の4区樋口(左)が3区藤丸からたすきを受けて走りだす=京都市

 1、2年生チームで目指した2年連続入賞。諫早の5人は「走りたくても走れなかった3年生の分まで」という思いを懸命につないだが、届かなかった。藤永監督は「これが今の力。全国は甘くない。悔し涙を来年にしっかり生かしてほしい」と目を真っ赤に染めた選手たちに再起を促した。
 昨年の8位に貢献した森田、畑本ら3年生が、故障などでメンバーから外れた。オーダーは2年生4人と1年生の3区藤丸。1区水谷は「私が流れをつくる」、2区川口も「もっと前を追わないと」と一人一人が自らの役割は分かっていた。やろうという気持ちも強かった。だが、若いチームはそれを走りで表現できなかった。
 この日、3年生5人は各区間の付き添いに回った。高校最後の都大路に立てなかった無念さを隠して、全力でサポートした。でも、やはり悔いは残った。主将の戸村は「1、2年生に負担を掛けてしまった…」と言葉を詰まらせた。
 17位でゴール後、1、2年生は3年生に頭を下げた。「結果を出せずにすみません」。これを受けて、本来は今季の二枚看板だった森田と畑本は、後輩たちに顔を上げさせ、逆に感謝の思いを口にした。「みんなが頑張って走る姿を見られただけで、うれしかったよ」と。
 入賞に絡める力がありながら、目標を達成できなかった今大会。チームは反省と同時に、ここでしか味わえない確かな経験を積んだ。4区で好走した樋口がチームの決意を代弁した。「3年生が引っ張ってくれてここまで来られた。来年こそ入賞して、その恩返しをしたい」


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