わがまち回顧2020 島原支局 旧家生かし地域活性化

「ワーケーション」対応の中長期滞在型施設として整備される旧堀部家住宅=島原市万町

 人口減少に歯止めがかかっていない中、雇用を増やし移住・定住の促進につなげようと、古い建物を生かした地域活性化への動きがあった。
 新型コロナウイルス禍でのリモートワーク(遠隔勤務)の流れをくみ、島原市は9月、市内に残る最も古い町家の一つ、旧堀部家住宅を休暇先で働く「ワーケーション」対応の中長期滞在型施設として整備する改修費7500万円を補正予算に盛り込んだ。
 市中心部に位置する同住宅は1848年築の商家。木造2階建てで、延べ床面積は約370平方メートル。湧水を引き込んだ庭園などが特徴で水の都・島原を象徴する建物だ。
 2016年8月に市が取得後、外国人向けのゲストハウスやカフェ誘致など検討が進んでいた。改修後、共用の仕事場や会議室、宿泊場所を設ける計画といい、「観光の呼び水に」と市民からは期待の声も聞かれる。
 来年2月に設計を終え同11月に工事完了。同年度内に運営を開始する予定。市担当者は「外から来るスキルある人と地域をつなげたい」と話す。
 主なニュースは▽「九州オルレ」に島原コース認定▽新市庁舎の供用開始▽建て替えに伴いイオン島原店が営業終了▽国土交通省雲仙復興事務所が直轄砂防管理に着手▽島原漁協の陸上養殖アワビに死滅被害▽島原市長選で古川隆三郎氏無投票3選。


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