ウォルマートら、マルチ温度ボックス搭載の自動運転トラックを試験運用

アメリカの大手ショッピングチェーンであるウォルマート(Walmart)は15日、自動運転技術を開発するガティック(Gatik)と共同で、マルチ温度ボックスを搭載した自動運転トラックをアーカンソー州(Arkansas)で運用を開始すると発表した。

2019年3月、アメリカのアーカンソー州で自動運転に関する法律が可決。これにより自動運転車が州内で運転することが可能となった。それに合わせてウォルマートは2019年6月、自動運転技術を開発するガティックと共同で、アーカンソー州のベントンビル(Bentonville)の2つの店舗間2マイル(約3.2㎞)で自動運転車のテストを開始。この自動運転車はそれ以来、安全ドライバーを乗せて70,000マイル(約113,000km)以上を走行している。

今回ウォルマートは、両社が並行して開発していた常温・冷蔵・冷凍全てに対応する「マルチ温度ボックス」を自動運転トラックに搭載した。顧客の注文を受けて、一般には公開されていない商品の在庫のみを行っている店舗(ダークストア)から実店舗まで輸送する手段をテストする。なお、テストは同州のベントンビルで行う。

また、同様のテストをニューオーリンズ州(New Orleans)と、ルイジアナ州メタリー(Metairie, Louisiana)間20マイル(約32km)間でも2021年初めに開始する。ニューオーリンズの店舗から遠く離れた場所に住むユーザーも、これによりウォルマートの集荷サービスを利用できるようになる。

なお、ウォルマートは今回の取り組みにつちえ、「ガティックとのトライアルは、自動運転車を使ってテストしている多くのユースケースのうちの2つにすぎない。私たちは、自動運転車を配信エコシステムに組み込む方法を学び続けることに興奮している」とコメントしている。

(出典:ウォルマート Webサイトより)

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