わがまち回顧2020 壱岐支局 市長選、過去にない接戦

人と人の距離を取って花火を観覧する市民ら=壱岐市郷ノ浦町、青い海と緑の広場

 3月中旬、県内初の新型コロナウイルス感染者が壱岐で確認された。その後も感染者が相次ぐコロナ禍真っただ中の4月、任期満了に伴う壱岐市長選が繰り広げられた。
 現職と新人の一騎打ちで、集会や出陣式に支援者が集まり、熱い政策論争が繰り広げられるはずだった。しかし、告示日にも感染者が確認されたことで、現職は陣頭指揮に専念するとして遊説を中止し、新人は有権者との握手を控える対応を取った。政策討論会も無観客での開催という異例の選挙戦。329票の僅差で現職が逃げ切って4選を果たし、過去にない大接戦が決着した。
 選挙のみならず市民生活にも混乱をもたらした新型コロナ。そんな深刻な雰囲気の中、希望の光となったのが、感染対策に万全を期し8月開催された壱岐島ふるさと花火2020。地元の事業者を中心に約280万円の協賛金が集まった。島内で過去最多となる、2500発の大輪の花が夜空を飾り、人々の心を明るく照らした。
 主なニュースは▽開館10周年の市立一支国博物館が記念日当日に市内で新型コロナ感染者が確認されたため休館▽大型土産品店「うに屋のあまごころ壱場」が閉店▽市が運営する企業相談所「壱岐しごとサポートセンターIki-Biz(イキビズ)」が約3年の活動に幕を下ろし閉鎖。


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