溶岩ドーム3カ所崩落 風化など原因 雲仙・普賢岳

 国土交通省雲仙復興事務所は22日、長崎県の雲仙・普賢岳の溶岩ドーム東南東側の3カ所計2244立方メートルが、6月から8月にかけて崩れたことを確認したと発表した。風化などが原因とみており、大規模崩落につながる急激な変化はないとしている。人的被害や砂防施設への影響はない。
 同事務所によると、振動センサーなどの観測で確認できない小さな崩落はこれまでも発生しているが、今回と同規模程度の崩落が確認できたのは、2016年11月2日に溶岩ドーム北側の一部約6千立方メートルが崩れて以来4年ぶりという。
 崩落は、溶岩ドーム頂上部から約500メートル下部の斜面3カ所で発生。同事務所職員が7月から目視や観測データ、監視カメラの映像のほか、現地調査などで確認した。8月5日の崩落が最も大きく、高さ23メートル、幅25メートル、土砂量は1684立方メートルで元の場所から約600メートル島原市方向に崩れ落ちた。土砂や岩石は、中腹付近の警戒区域内にとどまっている。

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