フィリーズのGMに元メジャーリーガー・フルドの就任が決定

フィリーズは日本時間12月23日、メジャー8年間で通算598試合に出場した元外野手のサム・フルドがゼネラルマネージャー(GM)に就任したことを発表した。2017年11月に現役引退を表明し、その直後にフィリーズに加わったあと、順調に出世街道を歩んできたフルドだが、ここにきてさらに大きくステップアップ。現在39歳のフルドは、最終的な意思決定権を持つデーブ・ドンブロウスキー編成本部長の下で重要な役割を担うことになる。

現役時代のフルドは「スーパー・サム」というニックネームが示す通り、ダイビングキャッチなどの躍動感あるプレーが持ち味の選手だった。2007年にカブスでメジャーデビューし、2011年1月にマット・ガーザを中心とした大型トレードでクリス・アーチャーらとともにレイズへ移籍。レイズでは外野の準レギュラーとしてメジャー定着を果たし、2011年と2013年にはポストシーズンの舞台も経験した。2014年はアスレチックスで開幕を迎えたが、開幕直後にウエーバーでツインズへ移籍。ところが、7月末のトレードでアスレチックスへ復帰し、ポストシーズンにも出場した。

2015年はアスレチックスで自己最多の120試合に出場したが、打率.197、OPS.569と低迷。翌年は肩の故障によりシーズンを全休し、2017年のワールド・ベースボール・クラシックにはイスラエル代表の一員として出場したものの、結局メジャー復帰を果たせないまま2017年11月に現役引退を表明してフィリーズに加わった。フィリーズではメジャーリーグの選手情報コーディネーターと外野守備インストラクターを兼任し、ゲーブ・キャプラー前監督の下でアナリティクスをゲームプランに取り入れる重要な役割を担当。また、今年1月にはスポーツ科学に焦点を当てる部門のディレクターに就任した。

スタンフォード大学出身の秀才ということもあって以前から各球団の監督やGMの候補として名前が挙がっており、今オフもレッドソックスの新監督候補の1人となっていた。フロントオフィスの新星として注目を集めるフルドがドンブロウスキーの下でどんな働きを見せるか注目したい。

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