【バドミントン】桃田賢斗 11か月ぶりの復帰戦をストレート勝ち「楽しみながらプレーできた」

男子シングルス初戦を前にスタンドで笑顔を見せる桃田(代表撮影)

バドミントンの全日本総合選手権2日目(23日、東京・町田市総合体育館)、男子シングルス1回戦が行われ、世界ランキング1位の桃田賢斗(26=NTT東日本)が、森口航士朗(埼玉栄高)をストレートで下し、11か月ぶりとなる復帰戦を飾った。

1月にマレーシア遠征中に運転手が死亡する交通事故で「右眼窩(がんか)底骨折」で手術。さらにコロナ禍も重なり、久々の公式戦となったがブランクを感じさせない強さだった。

第1ゲームは力さを増したスマッシュを連発。試合のない間に取り組んだ筋力強化の効果を見せた。このゲームを取り、第2ゲーム中盤からは「点差が開いたのでいろいろ試しながら。(最初は)緊張で縮こまっていた。(試合が進むにつれ)そこから解放されて力が抜けてきた時に、どれくらいの強さでギリギリを狙えるかなどを試した」と試合勘を確認する余裕も見せた。

試合後は「独特の試合の緊張感、試合前のそわそわ感など含めて、コートに立った時に『帰ってきたな』と感じた。楽しみながらプレーできた。(2017年の復帰戦の時は)周囲の人の様子をうかがいながらプレーしていたが、今日は伸び伸びとでき『戻ってきたよ』というのを見せられたと思う」と語った。

次戦以降に向けては「コツコツ頑張っていきたい。目標は優勝ですが、一つひとつ自分らしく、感謝の気持ちを忘れずプレーできたら」と苦しい時に支えてくてた周囲に感謝しながらプレーすることを誓った。

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