ナショナルズ プロスペクト内野手・キーブームの放出に前向き

ここ数年、ナショナルズで最も高い評価を受けてきたプロスペクト(若手有望株)のカーター・キーブームだが、ナショナルズは戦力アップのためのトレードを敢行すべく、このプロスペクト内野手をトレードで放出することに前向きな姿勢を示しているようだ。「ジ・アスレチック」のブレット・ガイロリが伝えている。ガイロリによると、ナショナルズは直近2年のドラフト1巡目指名選手であるケイド・キャバリとジャクソン・ラトレッジの両投手を放出するつもりはないという。

現在23歳のキーブームは2019年4月にメジャーデビューし、この年はメジャーで11試合に出場して打率.128、2本塁打、2打点、OPS.491を記録。マイナーのAAA級では109試合に出場して打率.303、16本塁打、79打点、出塁率.409、OPS.902の好成績をマークした。今季はアンソニー・レンドンの後釜として正三塁手定着を期待され、守備面では守備防御点+5と結果を残したものの、打撃面では33試合で打率.202、0本塁打、9打点、OPS.556と低迷。9月下旬に死球を受けて左手首を痛め、そのままシーズンを終えた。

メジャーでは2年連続で苦戦が続いているものの、通算165打席とサンプルサイズが小さいため、ナショナルズはまだキーブームの可能性を諦めていない。実際、デーブ・マルティネス監督は先日、来季もキーブームを正三塁手候補の1人として考えていることを明らかにしていた。とはいえ、レンドンに代わる「強打の三塁手」の獲得が急務となっており、キーブームの価値が高いうちにトレードしてしまいたいという狙いがあるのは否定できない。

ナショナルズの補強ターゲットとして噂されているのは、レッズで正三塁手を務めるエウヘニオ・スアレスだ。今季は打率.202と低調だったが、2018年に34本塁打104打点、2019年に49本塁打103打点をマークした実績があり、契約は少なくとも2024年まで残っている。キーブームを放出して獲得する価値のある選手と言えるだろう。

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