阪神〝有観客キャンプ〟で厳しくなる虎ファンの視線

阪神の来春キャンプはこれまでと違う雰囲気になりそうだ

覇権奪回へ来春キャンプはピリッとしそうだ。阪神は23日に来年2月の沖縄(一軍)、高知(二軍)でのキャンプを有観客方式で行うことを発表した。新型コロナウイルス感染防止対策の観点から希望者は事前予約が必要。転売や空申し込みを防ぎ、希望者が確実に観戦できるよう「申込金」を求めるという。観覧当日は受付で本人確認を実施し「申込金」相当のグッズを渡す。スタンド観戦のみ可能で観客は1日上限1000人。サイン会、トークショーなどのイベントも自粛する。

例年より静かなキャンプとなりそうだが、逆に限られたファンの存在がキャンプの緊張感を演出するのではないかと見る向きもある。

「『サイン会などの触れ合いはありません』と事前に告知しているのに、それでも『来たい』と言うファンは、プロの打球や守備など純粋に技術を見たい人だろう。少なくとも選手が感じる『見られている感』は例年よりも増す可能性はある。下手なプレーやダラけた雰囲気は出しづらくなるはず」(チーム関係者)

すでに矢野監督は来春キャンプで第1クールから実戦を行うと明言。2年連続で12球団ワーストの失策数と勝負所で目立った犠打失敗を減らすことを目的に、通算533犠打の世界記録を持ち、遊撃手で6度のゴールデングラブ賞に輝いた川相昌弘氏(56)を臨時コーチに招くことも決まっている。

キャンプ観戦にはマスク着用が義務付けられている。大声でのヤジはNGとなる見込みだが、厳しい目を向けたり、ため息を吐くことは制限しようもない。心して臨む必要がありそうだ。

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