イチゴ狩り、安心して 医師らから感染症対策学ぶ

岩室さん(右)のアドバイスを受ける元木さん夫妻(左)=川崎市麻生区

 イチゴ狩りを安心して楽しんでもらおうと、川崎市麻生区の観光農園「元木いちご農園」は23日、医師らを招いて新型コロナウイルス感染症対策を学んだ。農園やJAセレサ川崎の関係者約10人が専門的なアドバイスに耳を傾け、年明けのシーズン本格化に備えた。

 講師役を務めたのは、感染症予防の専門家で医師の岩室紳也さん(65)とリスク管理が専門でコンサルタントの西沢真理子さん(52)。それぞれ来園者が農園を訪れて帰るまでの注意点などをアドバイスした。

 岩室さんは「感染を防ぐためには不織布のマスクが有効」と助言。ビニールハウスに入る前やイチゴを摘む前、口に入れる前のアルコールによる手指消毒を来園者に呼び掛けるよう指導した。排気が十分できているビニールハウス内は比較的安全とも指摘。西沢さんも「消毒液はポンプ式よりも、手に触れない自動式がお勧め」と話した。

 同園はマスクを外す機会のある試食場所を栽培場所から離すことや、手荷物の置き場所を分散させるなどの感染防止策を講じるという。同園の元木要介さん(32)と妻の成美さん(32)は「ビニールハウス内は安全と知り心強かった。安心をPRして運営していきたい」と話していた。

 同園のイチゴ狩りは予約制で、来年1月9日から5月中旬まで。電話や同園のホームページから予約できる。

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