パリSG・トゥヘル監督解任が一斉報道 その裏にあのクラブの人事問題

一斉解任報道がされたパリSGのトゥヘル監督(ロイター)

欧州の複数メディアは24日、フランス1部パリ・サンジェルマンのトーマス・トゥヘル監督(47)の解任を一斉に報じた。現時点でクラブ側は正式なアナウンスをしていないが、すでに強化責任者のレオナルド氏(51)が前トットナム監督のマウリシオ・ポチェッティーノ氏(48)と接触し、次期監督の最有力候補に挙がっているもようだ。

パリSGは24日のリーグ戦でストラスブールに4―0で大勝したが、同クラブのナセル・アルヘライフィ会長とトゥヘル監督の関係悪化は修復不可能な状況にあり、解任の決断が下されたとされる。昨季、欧州チャンピオンズリーグでクラブ史上初の準優勝を果たしたが、今季はここまでリーグ戦で首位に立ちながら内容的に消化不良の試合が多いのも、監督交代に踏み切った理由といわれる。

もともと解任論が絶えなかったとはいえ、パリSGがここまで事を急ぐのは別の事情も見え隠れする。スペイン1部の強豪、レアル・マドリードも成績不振でジネディーヌ・ジダン監督(48)の解任話が浮上しているが、レアルが次期監督候補として狙っている一人がポチェッティーノ氏。パリSGとすれば先に手を打つことで有力候補を確保しておきたいところ。それがこのクリスマスという慌ただしい時期の人事につながっているという見方もある。

すでにパリSGのエースFWキリアン・エムバペ(22)は自身のインスタグラムに「残念だが、監督が成し遂げたことを忘れる人はいない。素晴らしい歴史を刻んだ。監督、ありがとう」と投稿。トゥヘル監督がチームを離れることを明かしており、あとはクラブの正式発表を待つだけとなっている。

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