スプリンガー争奪戦 メッツなど2球団有力も希望額に開き

今オフのフリーエージェント市場における大物選手のなかで最も早く移籍先が決定しそうな気配を漂わせているのがジョージ・スプリンガーだ。すでに争奪戦がメッツとブルージェイズの2球団に絞られたとの報道もある。しかし、それは必ずしも契約合意間近ということを意味するわけではないようだ。「MLBネットワーク・ラジオ」のジム・デュケットは、スプリンガーの希望額と各球団からのオファーのあいだには金額面での開きが存在していることを伝えている。

デュケットは現在のスプリンガーの状況について「メッツとブルージェイズの2球団による争いと見られているが、この2球団が希望している契約条件とスプリンガーが要求している契約条件のあいだにはかなり大きな開きがあると聞いている。契約合意までにはもう少し時間がかかるだろう。間違いなく1月に持ち越しとなる」とリポート。スプリンガーに対してどのようなオファーが提示されているのかはわからないが、少なくともスプリンガーは手元にあるオファーに満足していないようだ。

よって、メッツとブルージェイズの一騎打ちと見られているスプリンガー争奪戦に第3・第4のチームが割って入る余地は残されている。まだ春季キャンプのスタートまでには十分に時間があるため、スプリンガー(とその代理人)は簡単には妥協せず、より好条件のオファーを引き出そうとギリギリのタイミングまで粘るだろう。移籍市場に付き物の「ミステリー・チーム」が現れ、スプリンガーをかっさらっていくという展開も十分に起こり得る。

現在31歳のスプリンガーは、2019年に打率.292、39本塁打、96打点、OPS.974という自己最高の成績をマークし、自身2度目のシルバースラッガー賞を受賞。今季はアストロズの同僚の大半が大きく成績を落とすなか、51試合で打率.265、14本塁打、32打点、OPS.899と例年並みの数字を残し、ポストシーズンでも13試合で4本塁打と存在感を発揮した。

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