フィギュアスケートの五輪2連覇の羽生結弦(26=ANA)が25日、全日本選手権(長野・ビッグハット)の男子ショートプログラム(SP)に出場。約10か月ぶりの実戦ながら、3本すべてのジャンプを決めて103・53点で首位発進を決めた。
これまで数々の修羅場を乗り越えて来た王者にとっても今大会は異例だ。コロナ禍で会場の観客は大声で声援を送れない。
試合後、羽生はそんな状況について「正直言って歓声が聞こえないのは残念でした」としながらも「たぶんテレビで見ている方々、ネットで見てくださっている方々はすごい声を上げて応援してくださったんだろうなと感じていたので、楽しみながらやらしていただきました」と前向きにとらえた。
氷上でも「そういえば声が聞こえないなぁって感じた」と言ったが、新プログラム、新しい衣装などについてファンにかけられた言葉を「心の中で再生しながら、新しい応援の受け止め方をしています」と話していた。
コロナ時代の応援を一身に浴び、それをパワーに変えたようだ。