新潟県妙高市がダイハツ工業、NTTドコモ、青山社中と組み、軽トラックに搭載したワーケーション用オフィスをレンタルする実証実験

軽トラックに搭載したワーケーション用オフィス 利用イメージ

新潟県妙高市は、ダイハツ工業株式会社(東京都)、株式会社NTTドコモ(東京都)、青山社中株式会社(東京都)と組み、来年1月12日から3月31日まで、軽トラックに搭載したワーケーション用オフィスをレンタルする実証実験を実施する。全国初の取り組みという。

25日に妙高市役所で覚書調印式と、軽トラックに掲載したワーケーション用オフィスのお披露目が行われた。妙高市の入村明市長、ダイハツ工業コーポレート本部の谷本敦彦副本部長、NTTドコモ執行役員法人ビジネス本部の坪谷寿一5G・IOTビジネス部長、青山社中の朝比奈一郎筆頭代表CEOが参加し、覚書に調印した。

左からNTTドコモ執行役員法人ビジネス本部の坪谷寿一5G・IOTビジネス部長、ダイハツ工業コーポレート本部の谷本敦彦副本部長、妙高市の入村明市長、青山社中の朝比奈一郎筆頭代表CEO

この実証実験は、ワーケーション用オフィスを搭載した軽トラックの貸し出しサービスを行うもの。妙高市が2020年度に実施した青山社中が企画運営の「みょうこうミライ会議」から提言された施策のひとつで、テレワークやワーケーションが推進されている中で、自動車に乗って好きな観光地で好きな時間に働くことができる新しい働き方に有効性と課題を検証するもの。青山社中は2018年から妙高市と地域おこしや街づくりに関するアドバイザー契約を結んでいる。

実証実験期間が冬季間のため、ターゲットとして想定しているのはビジネスパーソンで、スキーやスノーボードの愛好家。利用イメージは、仕事をしながら息抜きにゲレンデで遊んだり、ナイター設備のあるスキー場で星空を見ながら仕事をしたりするもの。

各者の役割は、妙高市が実証実験の総括、ダイハツ工業がワーケーション用オフィスの貸し出し、NTTドコモがワーケーション用オフィス用の通信環境整備、青山社中が妙高市の政策との整合性に関する各種助言となる。

利用方法は、妙高市内のニコニコレンタカー妙高高原店で予約したのち、店舗または妙高高原駅前のロータリーでワーケーション用オフィスを載せた軽トラックを引き渡す。原則として2人利用だが、妙高市以外に乗り出すことも可能。妙高市によると、想定する利用者数はまだ実証段階のため不明という。

トラック全景

ワーケーション用オフィスはソファーが2つあるほか、電源も配備されていて、ノートパソコンで仕事をすることができる。オフィスの建物ごと取り外しも可能だという。

利用料金は、6時間が2,420円、12時間が2,635円、24時間が4,070円(いずれも税込み)、延長料金は1時間1,265円(税込)となっている。なお、車両代金、自動車保険込みだが、給油代は別となる。

青山社中の朝比奈筆頭代表CEOは、「みょうこうミライ会議からアイデアが出た。これは最初の一歩。妙高市から日本を救うという気持ちでやっている」と話した。また、入村市長は「自由の空間や自分の世界を作るのに最適だ。早いうちに実用化したい」と話した。

妙高市の入村明市長

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