南谷有美の"ワーケーション"な毎日 第38回 2020年訪れて良かった場所は? ワーケーションの1年を振り返る

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今年は新型コロナウイルスの感染が拡大し、多くの人にとって忘れられない1年になったと思います。もちろん、私もその中の1人。ただそんなコロナ禍の中でも、工夫して旅をして、働いて、たくさんの方に出会うことができました。

今回はそんな1年を振り返りながら、皆さんにもぜひコロナが落ち着いたら訪れていただきたい、ワーケーションに適したスポットをご紹介したいと思います。

静岡県熱海市

2020年の始まりには、熱海を訪れました。これまで熱海には、古い温泉街のイメージを持っていましたが、実はおしゃれなお店や若者たちが集う活気のある街。都市からのアクセスも良く、コワーキングスペースから徒歩圏内に絶景スポットや温泉、飲食店などがたくさんあり、オンオフの切り替えがしやすい環境も魅力的でした。

私が熱海で働くにあたって利用したのは、ゲストハウスMARUYAさんのワーケーションプラン。フレンドリーなゲストハウスで、ゲストさんやスタッフの方と深夜までボードゲームで遊んだことが印象に残っています。

一人旅の醍醐味を味わえる、ワーケーションスポットだと思います。

詳しくはでご紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。

広島県尾道市

2月中旬に訪れた広島県尾道市は、ワーケーション初心者の方にぜひとも訪れてほしい場所。徒歩圏内にワークスペースや宿泊施設があるほか、カフェや尾道名物のお店、島めぐりなど、観光面でのアクセスも抜群です。

ただ中でも私が魅力に感じたのが、尾道で暮らす人々。今年初めて訪れた場所なのに、「もっと昔に訪れていたような気がする」と感じるのは、そのせいかもしれません。

連載第17回で詳しくご紹介しています。

岐阜県・鬼岩温泉の断食道場「癒しroom月」

毎日のように新型コロナウイルスのニュースを目にするようになった3月中旬、ウイルスにも負けない健康な身体を維持したいと思うようになり訪れたのが岐阜県・鬼岩温泉の断食道場「癒しroom月」でした。

断食中や好転反応が強く出るタイミングはつらく感じることもありますが、それを越えると体調も肌も生まれ変わったように良くなりました。感じ方や効果の出方は人によって異なると思いますが、私はやってよかったなと思える体験でした。

断食体験の様子は、連載第19回目でご覧になれます。

滋賀県湖南市

3月下旬には、感染対策に気を付けながら、滋賀県湖南市を訪れました。

なぜこの地を訪れたかというと、「コリビング」(複数の人が暮らしながら働く住職一体型の施設)があったから。1週間1万5,000円という良心的な価格でコワーキングスペース「今プラス」と一軒家の滞在場所を利用できたのは、大きな魅力でした。

コロナ禍でコワーキングスペースで仕事をするのはどうなんだろう……と思っていた時期でもあったので、個の空間が保たれるコリビングの存在はとてもありがたかったです。

詳細は連載21回で確認できます。

岐阜県高山市「寺ワーク」

緊急事態宣言期間前後は、実家やホテル・旅館などでの仕事を続けていた私。GoToトラベルの開始に伴い、7月から私の旅も解禁しました。

まずは気になっていた「寺ワーク」を体験。お寺ステイを運営する株式会社シェアウィングが運営しているもので、私は高山善光寺を訪れました。

余談ですが、この頃の高山は豪雨が続いていました。私の滞在期間の天気予報もいずれも大雨で、時期をずらそうかとも思いました。結局そのままの日程で訪れたのですが、天気は小雨で、外での撮影も無事にすることができました。仏様、ありがとうございます。

寺ならではの体験も多数あり、自分の心と向き合う貴重な時間となりました。

連載29回では、滞在中の様子を詳しく紹介しています。

世界中住み放題「HafH」を使って巡る九州

7~8月は定額で世界中住み放題の「HafH」というサービスを使って1カ月生活をしてみることにしました。

まず最初に訪れたのは、福岡市。じっくりと滞在するのは、実は初めて。Uber Eatsが駆け巡る、都会的な街でした。名古屋で生活していた時と、近いような感覚を持ちました。ここなら何の心配もなく、すんなりと生活を営んでいけるような気がしました。

この後、福岡から佐世保まで行き、そこからフェリーに乗って五島列島の北部の上五島(中通島)に滞在しました。のんびりとした雰囲気が魅力で、まさにワーケーションに最適な場所でした。滞在期間中はレンタカーを借りて、島内を巡りました。

そして最後は、HafHの本拠地である、長崎市へ。市内にある2つの直営店に滞在しました。そこには、ワーケーションを実践されている方がたくさんいらっしゃいました。ワーケーションが広まりつつあることに、喜びを感じました。

ちょうど原爆の日に長崎市に滞在していたので、ゲストハウスで出会った方と一緒に爆心地公園に行きました。今までもできる限り黙祷をするようにしていましたが、その重みの違いを感じました。実際に行かなければ分からないことがあるのだということを、改めて知りました。

「HafH」のサービスについては連載30回で紹介していますので、気になる方はチェックしてみてくださいね。

三重県尾鷲市

8月下旬には、三重県尾鷲市でワーケーションしていました。こちらのコワーキングスペースは、尾鷲市の登録有形文化財の「見世土井家住宅」内にあるもので、重厚感が漂う素敵な空間となっていました。

ワーケーションの取り組みはまだ試験段階で、今後本格的に取り組まれるのだそう。これからが楽しみな地域です。

静岡県・伊豆下田

月額2.5万円で滞在できるという衝撃のサブスクリプション「LivingAnywhere Commons」。9月上旬にはそのサービスの拠点の一つである伊豆下田を訪れました。

ユーザーとして拠点を利用するだけでなく、コミュニティを一緒に作り上げていくことを大切にしているサービスということで少しドキドキしていましたが、みなさん気さくに話し掛けてくださったので、期間中を楽しく過ごすことができました。

「LivingAnywhere Commonsのサービスについては連載36回で紹介しています。

長野県松本市

年に1度は訪れる、長野県。9月中旬、今年は乗鞍高原に訪れました。自然の中で、ゆったりとした時を過ごすことができました。

滞在期間中には安曇野や松本のコワーキングスペースも訪れ、懐かしい人達とも再会することができました。「ただいま」と言える、私の中で大切な街です。

滞在場所「ゲストハウス雷鳥」では、温泉も楽しむことができました。詳しく知りたい方は、連載35回を読んでみてくださいね。

石川県金沢市

こちらも記事化されていませんが、10月は金沢市に滞在していました。金沢市は現代アートの美術館がいくつかあり、それを目当てに行きました。特に、今年オープンしたばかりの「KAMU kanazawa」という美術館が素晴らしく、とても印象に残っています(館長が同世代の方で、そこにも衝撃を受けました)。

GoToトラベルの地域共通クーポンも開始され、そのクーポンで海鮮丼を食べたりと、様々な恩恵を受けながら旅を楽しむことができました。

青森県・十和田湖

11月上旬には、ゲストハウス「yamaju」さんが企画されたワーケーションモニターツアーで、十和田湖を訪れました。ほとんどの方と初対面ですが、温かな雰囲気の中でワーケーションをすることができました。カヌー、テントサウナに混浴も……。初めてのことにたくさん挑戦できた、旅でした。

旅の様子は連載37回を読んでみてくださいね。

三重県松阪市

松坂牛で有名な松坂市でもワーケーションをしました(11月中旬)。滞在場所は、何と蔵! とても静かで、気づいたらお昼だった! ということも……。グルメから歴史的文化財まで、観光地として十分に楽しめる場所で、歴史を感じる蔵で仕事ができたのは、貴重な経験でした。

奈良県・信貴山

12月には奈良県・信貴山に滞在していました。今回の舞台は宿坊。修行をしながらワーケーションをしました。

こちらは2021年の連載でご紹介する予定ですので、お楽しみに!

2021年の旅を振り返ってみて

旅をしながら仕事をするということは昨年までは珍しいことだったと思いますが、今年はテレワークの普及により、そういったライフスタイルを送る人が増えたのではないかと思います。

同じような考えを持っている方々と出会う機会にも恵まれ、私の中の考えや価値観も一気に広がった1年でした。

「この土地で、この仕事で、この人達と生きていく」と決断して日々を送られている方々は、とても輝いてみえました。2021年もそういった輝きを少しでも多く見つけ、写真や文章を通して人に届けるという活動をしていけたらと思います。

南谷有美(なんや・ゆみ)

カメラマン/ライター
2018年4月に認可外保育園の園長を退いてから、各地を巡る旅人に。リモートで仕事をしながら、好きな場所で好きなことをして生活しています。