FW佐藤寿人 引退会見で胸中吐露「体は痛いところはないし、まだやれる状態だが…」

FW佐藤寿人

J2千葉の元日本代表FW佐藤寿人(38)が26日、オンラインで引退会見を行った。

広島時代には3度(2012、13、15年)のJ1制覇に貢献し、J1通算得点歴代2位となの161ゴールを決めてきた21年の現役生活。スーツ姿で会見に臨んだ佐藤は「引退の決め手は、選手としてピッチ上で貢献できないと感じていたし、その中で決断しなくてはいけないと思っていた。体は痛いところはないし、まだやれる状態だが、監督が目指しているサッカーをFWとして結果が出せるかといえばそうではない。そうなると来季プレーするのはプロとしてどうなのかと思った」と説明した。

引退の決断は11月上旬にクラブに伝えた。その直前には、広島で苦楽をともにしたMF青山敏弘(34=広島)に電話で報告。「クラブに引退を伝えたその日、ジェフのクラブハウスに着いて車の中で青山選手に電話したら、彼もずっと泣いてくれた。自分も泣いて、1時間くらい泣いていたので目が真っ赤になってクラブハウスに入れなかった。若いころから青山選手を見て1番誰よりも要求して、誰よりも応えてくれて、たくさんのゴールをつくってくれた。感謝しかない」と語った。

広島の本拠地・エディオンスタジアムの思いを聞かれると思わず涙ぐむ場面も。「『行ってきます』という形で広島を離れているので、またいつか『ただいま』と言える日を楽しみにしている。自分も選手じゃない立場で勉強して成長した姿でまたいつか一緒に戦えることを願っている。泣くつもりはなかったけど、やっぱり濃い時間を過ごしてきたので…」。今後の広島〝復帰〟も視野に入れていた。

© 株式会社東京スポーツ新聞社