清宮は4年目の覚醒、吉田輝は1軍定着なるか? 日ハムの21年ブレーク候補は…

日本ハム・野村佑希、吉田輝星、清宮幸太郎(左から)【写真:石川加奈子】

清宮は3年連続7本塁打止まりも高卒4年目の覚醒に期待がかかる

北海道移転後初の2年連続Bクラスとなるリーグ5位に低迷した日本ハム。53勝62敗5分でリーグ優勝したソフトバンクから20ゲーム差を離され、シーズン終盤のクライマックスシリーズ争いにも加わることが出来なかった。

有原航平投手のレンジャーズ移籍が合意し、西川遥輝外野手も今オフのメジャー移籍を目指してポスティング申請をしている。投打の中心がチームを離れる可能性がある来季の上位進出へは、より若手の台頭が不可欠となってくるだろう。就任10年目となる栗山英樹監督のもとでブレークが期待される選手を取り上げていきたい。

○清宮幸太郎内野手(4年目、22歳)

プロ3年目の2020年は自己最多96試合出場したものの、自己ワーストの打率.190、7本塁打、22打点。早実時代に史上最多の高校通算110本塁打を放ち、2017年ドラフトでは高校生最多7球団が競合。鳴り物入りで入団したが、新人から3年連続7本塁打では物足りない。チームもリーグ最少89本塁打と長打力に欠けただけに、高卒4年目のブレークが期待される。

○吉田輝星投手(3年目、20歳)

プロ2年目の2020年は5試合に登板したが、0勝2敗、防御率8.41。1年目の2019年6月に挙げたプロ初勝利以来の勝ち星はならなかった。イースタンでは3勝3敗、防御率2.56、リーグトップタイの60奪三振と真っすぐの力は十分。エースの有原航平のメジャー移籍が決まっただけに、高卒3年目の2021年は飛躍のきっかけをつかみたいところだ。

○野村佑希内野手(3年目、21歳)

高卒2年目は初の開幕1軍スタート、「8番・三塁」で開幕スタメンに抜擢された。19歳11か月で、日本ハムに所属する10代野手としては2013年大谷翔平(現エンゼルス)以来の快挙だった。7月上旬に右手小指を骨折して3か月離脱したものの、21試合出場で打率.257、3本塁打、18打点。7失策と守備に課題を残したものの、右の大砲として勝負強い打撃も光った。

伊藤大海は最速156キロ、計10種類にも及ぶ多彩な変化球が武器、北浦は今季イースタン最優秀防御率

○万波中正外野手(3年目、21歳)

将来のクリーンアップ候補として大きな成長が期待された2020年はイースタンで58試合出場。打率.196、8本塁打、31打点と伸び悩み、1軍での出場機会はなかった。層の厚い1軍外野陣に入ることができなかったが、不動の中堅手・西川遥輝がメジャー移籍する可能性がある。フルスイングが魅力の高卒3年目が素質を開花させることができるか注目される。

○伊藤大海投手(1年目、24歳)

地元・北海道出身で身長176センチながら最速156キロを誇る本格派右腕。スライダー、カットボール、チェンジアップ、カーブなど計10種類にも及ぶ多彩な変化球を武器とする。苫小牧駒大では2018、19年と2年連続で侍ジャパン大学代表に選出され、昨年の日米大学野球選手権ではクローザーを務めて3大会ぶり19度目の優勝に貢献した。先発、救援どちらでもできる右腕は即戦力として期待大だ。

○北浦竜次投手(4年目、21歳)

2017年ドラフト5位で入団した左腕は2019年にプロ初勝利。6試合登板して1勝1敗、防御率5.71をマークした。2020年は1軍3登板にとどまったものの、イースタンでは11試合登板して4勝(2敗)をマーク。防御率1.74はリーグトップだった。先発ローテーション争いに割って入りたいところだ。

今秋のドラフトでは“サニブラウンに勝った男”として知られる2位・五十幡亮汰外野手(中大)、強肩強打の3位・古川裕大捕手(上武大)、6位・今川優馬外野手(JFE東日本)ら即戦力候補を続々と指名した。5年ぶりのリーグ優勝を目指す来季は新戦力の台頭を大いに期待したい。(Full-Count編集部)

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