松永光弘 世界最強の魚の話を!! 馬の思い出を話したいところですが…

【写真左】松永氏はデスマッチを共に戦った“戦友”ピラニアも飼育していた【写真右】今も飼っているジーベンロックナガクビガメという“愛亀”。500円玉サイズから25年かけてこの大きさになったという

【ミスター・デンジャー松永光弘 この試合はヤバかった】さあ有馬記念ウイーク!ということで、松永光弘氏に馬券の思い出、エピソードを披露してもらおうとしたところ、実はギャンブルは全く素人とのこと。しかし、馬とは縁がないとはいうものの、動物愛(?)は相当なもので、かなり凝り性であることも判明。今回は特別編ということで、松永氏の隠れた顔を見せてもらった。

私はFMW時代、熱帯魚マニアでした。

熱帯魚といっても、一般の人が想像するような奇麗な魚ではなく、猛魚ばかりでした。当時は白と黒の愛らしい模様のレッドテールキャットというナマズがCMに出たことでの「ナマズブーム」が起こり、珍魚怪魚専門店もありました。

のめり込みやすい性格の私は、150センチの大型水槽をはじめ、最高で9つの水槽を所有していました。

飼っていた魚は、60センチまで成長する世界最大のピラニアの「ピラニアピラヤ」、恐竜のような牙を持った「タライロン」、ガラス性の熱帯魚用の保温ヒーターをもかみ砕く「ジムナーカス」、3メートルまで成長する世界最長のナマズ「ヨーロッパオオナマズ」、極め付きは、現地ではピラニアより恐れられている人食いナマズ「カンディル」。このカンディルという魚は、意外にも大きな魚ではなくせいぜい20センチほどですが、旋回しながら動物や人間の皮膚を食い破って体内に侵入し、内臓を食い荒らして息の根を止める、まるでホラー映画のような魚です。

また、レッドデビルと呼ばれる「フラミンゴシクリッド」。この魚は、私の飼育下でピラニアを追いかけ回していました。

ミスター・デンジャーと呼ばれて、デスマッチを売り物にしていた私ですが、我が家はそれにふさわしいどう猛な魚ばかり飼っていたわけです。そして、私は“熱帯魚博士”になっていました。アマゾンなどの現地でどう猛な魚を採集する珍魚怪魚専門店の店員さんと、よく最強の淡水魚の論議をしました。ピラニアを追いかけ回す魚などの猛魚を見つけて「世界は広い」と感じたものです。

最後にミスター・デンジャー推薦の世界最強の淡水魚を書きます。それは「ブラックピラニア」です。様々な種類のピラニアにありがちな臆病さもありません。まさに最強の淡水魚です。

☆まつなが・みつひろ 1966年3月24日生まれ。89年10月6日にFMWのリングでプロレスデビュー。数々のデスマッチで伝説を作り、2009年12月23日に引退試合。現在は現役時代に開店した人気ステーキハウス「ミスターデンジャー」(東京・墨田区立花)で元気に営業中。

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