ナショナルズ ベル獲得もジマーマンとの再契約を排除せず

ナショナルズのマイク・リゾーGMは今オフの補強ポイントの1つだった「打線の中軸を任せられる強打者の獲得」をパイレーツとのトレードでジョシュ・ベルを獲得することにより実現させた。これによりレギュラー不在だった一塁が埋まったため、チーム生え抜きのベテラン、ライアン・ジマーマンと再契約を結ぶ可能性は消滅したかに思われたが、リゾーは再契約を選択肢から排除していないことを明言。右打ちの選手をチームに加えたいと考えているようだ。

ナショナルズはメジャーリーグ公式サイトの球団別プロスペクト・ランキングで3位だったウィル・クロウと6位だったエディ・イーンをパイレーツへ放出してベルを獲得。2019年に打率.277、37本塁打、116打点、OPS.936をマークしたスラッガーの獲得に成功し、リゾーは「これは我々にとって大きなグレードアップになると思う。我々が求めていた打線の中軸を任せられる強打者だ」と喜びを口にした。

これにより2005年からナショナルズ一筋でプレーしてきた(今季は出場辞退)ジマーマンと再契約を結ぶ可能性は消滅したかに思われたが、リゾーは「ベンチ要員または複数ポジションを守れる良質な右打ちの選手を求めている」とコメント。「我々はジマーマンと再契約を結ぶ可能性を排除したわけではない。彼の技術や経験は我々のロースターにフィットする」と語り、再契約の可能性が残っていることを強調した。

ジマーマンは昨季限りでナショナルズとの6年契約が終了し、年俸1800万ドルのオプションを破棄されたあと、1年200万ドルで再契約。「ナショナルズからのオファーがなかったら引退していたと思う」と話していた。現役続行を希望しているとはいえ、今オフも同様の選択をする可能性があるだけに、リゾーの発言はジマーマンの現役続行の望みをつないだと言える。

両打ちのベルはキャリア通算で右腕に対して打率.271、OPS.845を記録している一方、左腕には打率.232、OPS.725と苦戦しており、「対左腕用の一塁手&代打要員」としてナショナルズがジマーマンとの再契約に動く可能性は十分にありそうだ。

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