100回目の特別な花園に照準を合わせてきた長崎南山。多くの支えや期待に応えて憧れの舞台に立ち、チーム一丸で全力を尽くした。結果は優勝候補の東福岡(福岡第1)に0-55で敗れたが、副主将のWTB本多は「仲間とともにここまで来られたことを誇りに思う」とすがすがしい表情を浮かべた。
好選手が集まった今季の3年生。周囲の期待も大きかったが、冬の全国大会県予選は3年連続で長崎北陽台に優勝を阻まれた。その悔しさを力に変えて、第100回記念大会枠の九州ブロック代表権を獲得。すべてをぶつける覚悟で花園に乗り込んだ。
だが、東福岡は一回りも二回りもスケールが大きかった。そんな強豪に対して、チームは「最初から出し切る」と意思統一。主将のSO筒口が「やりたかったディフェンスは見せられた」と振り返った通りに、前半は体を張って立ち向かった。後半は脚が止まって「相手の攻撃のテンポを上げさせてしまった」(筒口)が、テーマの「出し切る」はみんなで表現できた。
初戦で敗れたものの、節目の全国大会に長崎南山の名を刻み、チームを3年ぶりの全国へ導いた25人の3年生。筒口が感謝の言葉を口にした。「同じ目標へ向けて、みんなで切磋琢磨(せっさたくま)できた時間は、今後に生きる大事な経験」。3年間、諦めずに挑み続け、仲間と立てた花園は「最高の場所」(本多)だった。
長崎南山 粘り届かず 東福岡に0―55 憧れの場所で全力尽くす
- Published
- 2020/12/28 10:30 (JST)
- Updated
- 2020/12/28 10:34 (JST)
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