【MLB】レンジャーズ有原航平は「制球力のある右腕」 チームが望む役割と課題とは?

日本ハムからポスティングを通じてレンジャーズへの移籍が決まった有原航平【写真:石川加奈子】

一定の評価も、「アプローチの変更必要となる可能性も」と米メディア

レンジャーズは26日(日本時間27日)、日本ハムからポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指していた有原航平投手と2年契約を結んだと発表した。これを受け米メディア「ジ・アスレチック」が、MLBでの活躍に向けて課題はあるものの「多彩な武器を持つ制球力のある右腕」と日本での実績を紹介している。

同メディアは「ジョシュ・ベルのトレード、レンジャーズがコウヘイ・アリハラと契約したことについて」と題し、今オフにエースであるランス・リンをトレードで放出するなど動きのあったレンジャーズの投手陣について言及。

チームが来季求めている投手はイニングを稼げる投手だと指摘したうえで、「それにより、NPBのベテランであるコウヘイ・アリハラに少し投資したことの説明がつくだろう。彼はNPB基準でも多彩な武器を持つ制球力のある右腕である」と2年総額744万ドル(約7億7000万円)で有原を獲得した背景に一定の評価をしている。

但し、最多勝を獲得するなどキャリアハイの成績を収めた2019年の投球を参考に、オリックスのディクソン、楽天(現ロッテ)のハーマンを引き合いに出し、「アリハラはこの2人よりも良い変化球を持っているが、直球はやや平均以下で動きが少なく、効果的な先発になるためにはアプローチ変更が必要となる可能性が高い」と、MLB挑戦後には投球のマイナーチェンジが求められると述べている。

ロッテ・ハーマンが評価「(先発)4、5番手になると思う」

また米データサイト「ファングラフス」が、ロッテのハーマンが有原の投球について分析したコメントを紹介。ハーマンは「2年前はフォークが武器だったけど、昨季はそれほど多く投げず、平均的なチェンジアップを駆使していた」と有原のスタイルの変化について言及。

更には、好不調の波があることを指摘しつつも「100球を超えても球速(92~95マイル)をよく維持している。イニングを稼ぎ、時折圧倒的な登板を見せる4、5番手になると思う」と話し、有原の起用法を予想している。

2014年のドラフト1位で日本ハムに入団し、6年間の直球の平均速度は148.4キロを計測。836投球回、626奪三振で、奪三振率は6.73と“球の速い技巧派”とも言える有原。日本時代と同様にチームが求める長いイニングを投げる先発投手として活躍することが出来るか。来季に注目が集まる。(Full-Count編集部)

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