2021年シーズンのブレイク候補 レイズからは筒香が選出

メジャーリーグ公式サイトではオフシーズンの特集の1つとして、各球団から1人ずつ「2021年シーズンのブレイク候補」を選出。レイズからはメジャー2年目を迎える筒香嘉智が選ばれた。メジャー1年目の今季は51試合に出場して8本塁打を放ったものの、打率.197、出塁率.314、長打率.395、OPS.708と不本意な成績に終わり、ポストシーズンでもベンチを温める機会が多かった筒香。速球に弱いという弱点を克服し、ブレイクすることはできるだろうか。

この特集のなかで、筒香を紹介する部分はレイズの番記者を務めるフアン・トリビオが担当。トリビオは筒香のメジャー1年目について「計画通りにはいかなかった」とする一方、「日本人スラッガーが昨季経験しなければならなかったもの以上に難しい移行を想像するのは困難だ。異なる文化や習慣に慣れるのが難しいのはもちろん、春季キャンプの中断や短縮された夏季キャンプに対処しなければならず、これは間違いなく彼の進歩を制限した」と難しい環境のなかでのプレーを強いられた筒香への同情を示した。

しかし、トリビオが「失望のシーズンだったにもかかわらず、筒香はレイズが昨オフに2年1200万ドルで契約した選手に相応しい兆候も示した」と述べているように、決して悪いことばかりではなかった。「Statcast」のデータによると、筒香は打球の初速で上位27%、ハードヒット率で上位14%、四球率で上位13%、空振り率で上位34%にランクイン。打率やOPSといった目に見える数字に直結しなかったものの、自慢のパワーや選球眼の良さをしっかり発揮していた。トリビオは「157打数で8本塁打を放ったことは筒香のパワーがメジャーでも通用するという良い指標だ」と述べ、筒香の長打力に一定の評価を与えている。

来季の年俸700万ドルはケビン・キアマイアーに次ぐチーム2位の金額であり、当然ながら筒香には今季以上の活躍が期待されている。まずはチーム内のレギュラー争いを制し、2年連続の開幕スタメンの座を勝ち取りたいところだ。

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