ニューイヤー駅伝上位入賞へ 三菱重工マラソン部 主将・木滑「応援を力に」

仕上がり上々の三菱重工。2年ぶり4度目の入賞が期待できる=長崎市内

 第65回全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)は来年1月1日、前橋市の群馬県庁前発着コース(7区間100キロ)で行われる。全国6地区の予選を突破した37チームがエントリー。三菱重工は若手の台頭もあり、2年ぶりの入賞に向けて顔触れが充実している。
 「MHPS」からチーム名を変更した三菱重工は、12年連続25度目の出場。2017年の初入賞(4位)からは、18年(8位)、19年(2位)と3年連続入賞を果たしている。
 20年は最長4区(22.4キロ)でエース井上が区間新と見せ場をつくったが、序盤の出遅れが響いて17位でゴール。その反省を踏まえ、黒木監督は「1区を先頭が見える位置で終え、3区までにトップ争いをしておきたい」とレースプランを練っている。
 今季は強力ルーキー2人を迎えた。駒大で3年連続「箱根の2区」を任された山下、1万メートルの県高校記録を持つ林田は、新天地でも即戦力レベルの走りを見せている。ともに今季は5千メートルの自己記録を更新した。
 20歳のカンディエは1万メートルを27分20秒34で走るケニア出身のスピードランナー。外国人選手が集まる2区でも指折りの実力を持っている。大卒2年目の江島も力をつけてきた。

 今月初旬に行われた日本選手権は、的野が5千メートルで自身の県記録を更新する13分35秒63をマークして8位入賞。1万メートル18位の井上も自らの県記録に迫る27分59秒40でまとめた。マラソンで2時間7分5秒の記録を持つ定方も含め、チームの主軸を担う中堅勢の走り次第で3位以内や優勝も視野に入ってくる。
 その優勝争いは5連覇を狙う旭化成が一歩リードか。前回2位のトヨタ自動車は、福岡国際マラソンを欠場した服部ら主力のコンディションが懸念材料。富士通は東京五輪マラソン代表の中村に加えて、日本選手権5千メートルの上位2選手を擁する。GMOやホンダも上位をうかがう。
 三菱重工は後援会を主体とする大応援団が沿道から声援を送るのが恒例となっているが、コロナ禍の今回は自粛が決まっている。主将の木滑は「直接の声は届かないが、応援の力は十分伝わっている。団結力なら他のチームに負けない。優勝に向かっていく」と仕上がりの良さに自信をのぞかせている。スタートは午前9時15分。

 


© 株式会社長崎新聞社