台風19号復旧で『施工不良』 千曲川右岸の護岸工事 ブロック空洞など1万3471カ所 やり直しで完成遅れも

国土交通省北陸地方整備局は28日、去年10月の台風19号で崩れた千曲川の護岸復旧工事で1万3471ヵ所にのぼる施工不良があったと発表しました。

施工不良が明らかになった千曲川の護岸工事現場(長野県東御市本海野) 提供:国土交通省北陸地方整備局

工事が行われたのは、長野県東御市本海野の千曲川右岸で、増水でえぐられた480メートル余りを復旧する工事を大林組が受注していました。

しかし、2カ所合わせて112メートルで基礎工事が行われないままコンクリートブロックが張られていたことがわかりました。このほか、ブロックの裏にコンクリートが十分に詰められていないため、空洞になっている場所が4348ヵ所、ブロックの段差や隙間などが9123ヵ所見つかりました。10月に現場から報告があり、調査を進めていたということです。

北陸地方整備局では、大林組に対し、来年1月8日までに原因究明や今後の方針を提出するよう求めていますが、大規模な工事のやり直しが必要で、来年3月の完成が遅れる可能性が出ています。

© 株式会社長野放送