ダルビッシュ放出のカブス 次は正捕手・コントレラスをトレードか

カブスは今季サイ・ヤング賞投票2位のダルビッシュ有をパドレスへ放出したが、主力選手のトレードはこれが最後というわけではなさそうだ。「ジ・アスレチック」のジム・ボウデンは、カブスには来季終了後にフリーエージェントとなるスター選手が3人(ハビアー・バイエズ、クリス・ブライアント、アンソニー・リゾー)いることを指摘。また、「USAトゥデイ」のボブ・ナイチンゲールは、カブスが正捕手ウィルソン・コントレラスを売りに出していることを伝えている。

現在28歳のコントレラスは2018年から2年連続でオールスター・ゲームに選出されるなど、リーグを代表する捕手として活躍を続けており、2019年には自己ベストの24本塁打、OPS.888を記録。ただし、今季は57試合に出場して打率.243、7本塁打、26打点、OPS.763とやや低調だった。しかし、課題とされてきたフレーミングでは急成長を遂げており、自慢の強肩も健在。総合力ではメジャー上位の好捕手である。

捕手の補強を検討しているチームにとって、フリーエージェントまで2年保有できるコントレラスは非常に魅力的な存在と言える。フリーエージェント市場の目玉の1人であるJ・T・リアルミュートを獲得するには巨額の契約が必要になるため、来季の年俸が500万~740万ドルと予想されているコントレラスにターゲットを変更するチームも現れるだろう。

新型コロナウイルスの影響で財政難に陥ったカブスはカイル・シュワーバーのノンテンダーFA、ダルビッシュの放出などによって年俸総額の削減を進めているが、依然として地区優勝を狙える戦力を有していることもあり、来季に向けての姿勢が明確になっていなかった。しかし、あと2年保有できるコントレラスの放出が検討されていることが事実であれば、ジェッド・ホイヤー編成本部長は大規模なチーム解体も頭に入れているのかもしれない。

ホイヤーは今オフ、カブスと5年契約を結んでおり、「5ヶ年計画」によるチーム再建が幕を開ける可能性もありそうだ。

© MLB Advanced Media, LP.