井岡一翔 挑戦者の田中恒成を「存在自体気にならない」 WBO世界タイトルマッチ前日計量 

井岡一翔(Ambitionジム提供)

大みそかに行われるボクシングWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチの前日計量が30日に行われ、王者の井岡一翔(31=Ambition)と、挑戦者で同級1位の田中恒成(25=畑中)は、ともにリミットちょうどの52・1キロでパスした。

計量後、先に会見した井岡は、前日に続いて顔を合わせた田中について「見下しているわけではないけど」と言いつつも「全くというか、存在自体が気になっていない」と話し「明日はボクシングのレベルの差を見せられる試合をしたい」と、これまでの発言を繰り返した。

計量後はコロナ感染対策でホテルでの宿泊が義務付けられ、自宅には戻れない。そのため「この後の食事は炭水化物中心のものを妻がホテルに持ってきてくれて、それを受け取って食べる予定です」とのこと。明日のリングには4~4・5キロ程度増量して上がる予定だという。

陣営のイスマエル・サラス・トレーナー(63)が、先月に英国で新型コロナウイルス陽性となり、一時は来日も危ぶまれた。今月中旬に来日し、自主隔離を経て前日のPCR検査で陰性となったことで、無事に当日のセコンドに付けることになった。

新型コロナウイルスの影響で、両者がリングに上がるのはともに昨年の大みそか以来1年ぶり。さまざまな制限のある中で、先が見通せない練習が続いたことにも「自分のやること信じて、試合ができる日を待ってた。どんな状況でも自分の決めたことは変わらない。状況のせいでやらないのは、逃げてること」(井岡)の信条で過ごしてきた。

昨年6月に日本初の4階級制覇を達成して、今回が2度目の防衛戦。今年1月にWBOのフライ級王座を返上し、世界最速16戦目での4階級制覇を狙う田中の〝壁〟となって、来年の統一戦ロードにつなげる。

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