【センダイガールズ】橋本千紘が無敗ロード再開「チサコ戦は価値ある敗戦だった」

健闘をたたえ合うチサコ(左)と橋本千紘

女子プロレス「センダイガールズ(仙女)」の〝怪物〟ことワールド2冠王者の橋本千紘(28)が2021年、無敗ロードを再開させる。11月29日後楽園大会の「戦場トーナメント」決勝戦ではDASH・チサコ(32)に敗れた。シングルでの敗戦は、1月5日新宿大会の朱里戦以来だった。しかし同大会は総帥・里村明衣子(41)が不在で、予定されていた「マーベラス」との対抗戦が直前になって中止になる大ピンチを乗り越えてのものだった。

「負けた悔しさ以上に価値のある敗戦だった。終わった瞬間『やり遂げた…』という感慨がわき上がってきた。あの大会で仙女はまた団結力が強くなったと思うし、自分はもっと強くなる余地があるなと再確認しました」と振り返る。試合後は感極まってチサコと涙ながらに抱き合ったが、怪物が敗れて初めて見せる光景だった。

太い神経はさらにずぶとくなった。カードが白紙になった大会前は「悩んでいても仕方がない。とりあえず畑に出よう」と開き直り、道場のメンバー全員で大根を干したという。「不安はあったけど何とかなると信じていた。もうこれでどんな困難が来ても大丈夫ですね」

4日の年内最終戦(仙台)ではタッグ戦で〝美仙女〟岩田美香(24)をフォールしたことで、弾みをつけて21年開幕3連戦(1月9日仙台、10日新宿、11日大阪)に臨む。すでにチサコが両王座への挑戦を表明しており「王座戦で借りを返す。私はまた最強の座を目指します!」。改めてトップの座を走り続ける。

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