北鎌倉駅脇のトンネル、6年近く通行禁止のまま 再開めどすら立たず なぜ…

通行禁止前の北鎌倉トンネル(2014年撮影、市提供)

 崩落の危険があるため、通行止めが5年8カ月続くJR横須賀線北鎌倉駅(鎌倉市山ノ内)脇の素掘りトンネルは、工法を決める鎌倉市と複数の地権者の協議がまとまらず、開通のめどが今も立っていない。調整を続ける市は、通行止めで迂回(うかい)せざるを得ない駅利用者向けの臨時改札設置期間を2年延長する。トンネルを使えない住民らが車両の往来の多い県道を通行する状態が続いており、市民から早期通行再開を望む声が上がる。

 同駅脇の下り線路沿いにあるトンネルは、長さ約7メートル、幅平均約2.7メートル、高さ約1.9メートル。80年以上前に岩を掘り抜き造られたといい、生活道路や通学路として利用されてきた。

 ただ2015年4月、県都市整備技術センターに崩落の恐れや緊急措置の必要性などを指摘され、市は通行を禁止した。16年8月には約4立方メートルの崩落も見つかった。

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