【アイスリボン】脱・踏み台! 藤本つかさ 1・23鈴季に挑戦&来年は新人10人デビューへ

王者・鈴季(左)への挑戦を表明した藤本

女子プロレス「アイスリボン」の藤本つかさ(37)が、2021年は王者として10人の新人をデビューさせる。

年内最終興行(31日、後楽園ホール)では6人タッグ戦(藤本、高橋奈七永、星ハム子組対山下りな、星いぶき、春輝つくし組)に出場。いぶきを日本海式竜巻原爆固めで沈めた。

そしてメインでICE×∞王者の鈴季すず(18)が安納サオリ(29)を退けてV4に成功するや、すかさずリングへ。藤本は「どういう意味か分かりますよね? キラキラ輝くチャンピオンに挑戦したくなっちゃった。(団体の)15周年は藤本つかさしかいないでしょ?」と次期挑戦を表明した。王者も受諾し、来年1月23日後楽園大会での王座戦が決定的になった。

このタイミングでベルト取りに動いたのは「来年はアイスリボンとエボリューションガールズ(エボ女子)で10人の新人をデビューさせる」という目標があるからだ。エボ女子は全日本プロレスの〝暴走大巨人〟こと諏訪魔(44)が立ち上げたユニット「エボリューション」の女子部門で、藤本はアドバイザーを務める。

今年はICE王座戦線に絡むことがなかった。3月には鈴季、11月には安納に敗れ、ともに同王座挑戦への踏み台にされた。「私に勝った人が挑戦というのは複雑だった。活性化になったかもしれないけど、ケガしているわけでもコンディションが悪いわけでもないし。悔しい思いはありました」

しかも団体は若き王者を中心に生まれ変わろうとしている最中。再びシングル王座戦線に行くべきか葛藤もあった。

迷いが吹っ切れたのは先日、社会現象となった「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」を見た時だ。同映画でクローズアップされている登場人物の煉獄杏寿郎(れんごくきょうじゅろう)が後輩の盾となって戦い、志がある若者を育てようとする姿に心を打たれた。

「私は本当に女子プロレスが好き。未来の女子プロレスは面白いと思うし、私自身もまだ見たことがないプロレスラーにたくさん会いたい。そのためにも私がチャンピオンだと分かりやすい。私は煉獄さんになります!」

選手育成を掲げ、再び女王の座を目指す。

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