室伏広治スポーツ庁長官が熱弁「スポーツで みんなの笑顔 感動世界」

東京五輪マスコットを手にポーズを決める室伏長官

いよいよ迎えた東京五輪・パラリンピックイヤー。2021年となっても新型コロナウイルスが世界に暗い影を落とし続ける中、室伏広治スポーツ庁長官(46)が本紙インタビューに応じ、スポーツの魅力、五輪・パラリンピックの意義について熱弁。後編では気になる開催可否の問題と今年の目標について語った。

――アスリートの練習環境はどうなっている

室伏長官 コロナっていうものがようやく分かってきた。ハイパフォーマンススポーツセンター(HPSC)とかでは、アスリートが通常通りトレーニングをしている。厳しいガイドラインをもとに感染症予防をしながらちゃんとやれているので、充実したトレーニングができている。もちろん普段より気をつけたりする必要はあるが、それは当たり前でみんなやらないといけない。

――本当に五輪は開催できるのか

室伏長官 徐々に国際大会が行われている。国際体操連盟(FIG)が主催した11月の大会は我々も支援していた。だから気をつければできると思う。ただ、なんかちょっと緩んでしまったりとかするのは良くない。やっぱり危ないので、正しく恐れた上で、対策をキチンとしたい。我々がやれることはスポーツ庁なので、国内の大会である程度実績づくりをすることだし、そういう知見がたまっていくのでは、と思っている。

――そうすれば開催への光が見えてくる

室伏長官 そこをきっちりやるのが我々の仕事で、それに専念してやっている。あとは、組織委員会や国際オリンピック委員会(IOC)やアスリート委員会が調整していると思うが、我々もしっかりと連携して取り組んでいきたい。また、ある一定のルールのもとでキチンとやれば大会を開くことができている。選手のトレーニングも条件を絞ってではあるが、スタートできていることは、1つの試金石になっているのは間違いない。

――レガシーとして残すべきものは

室伏長官 答えを出さないといけないが、それは大会を通して分かってくるんじゃないかな。僕は人々の意識が変わると思う。やっぱり大会を開くことによって、日本の立ち位置が分かる。いろんな立ち位置が分かって、自分たちが分かる。そういう風に世界にさらすってことは、自分たちの立ち位置が分かる。いろんな分野で分かるのではないか。

――最後に2021年の目標を

室伏長官 僕の標語はもう決まっている。「スポーツで みんなの笑顔 感動世界」。感動していただけるスポーツ界にしていきたい。スポーツは元気で笑顔に、みんなを前向きにしていくものなので、そういうスポーツ界にしていきたいと思っている。 (終わり)

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