ヤクルトの40歳・石川雅規 ローテ入りへ意欲十分も…若返らない先発陣にモヤモヤ感

今年で41歳を迎えるヤクルト・石川(右)

ヤクルトの大ベテラン・石川雅規投手(40)が2021年シーズンに向け闘志を燃やしている。「(コロナの影響でオフの)期間が短いのでトレーニングをしっかりとやりたい」と、オフは秋季練習にも参加せずチームから離れ、独自でトレーニングを積んでいる。

昨季はプロ野球史上5人目の40代での開幕投手を務めたものの、コンディション不良により1か月半の離脱。120試合制だったということも加わりプロ19年目にして初めて登板試合が20を下回るなど、15試合で2勝8敗、防御率4・48とふがいない成績に終わった。

「ケガで1か月半ぐらい抜けたところがあるので、年間を通して投げるコンディションをつくらないと勝負にならない。また先発のポジションを奪わないといけないので。そこを目指してしっかりとやりたい」と逆襲を誓っている。

発奮材料となっているのが同級生の引退ラッシュだ。昨年限りで石川と同じ年の五十嵐(ヤクルト)、細川(ロッテ)、石原(広島)がユニホームを脱いだ。石川は「何とか僕が一年でも長くという思いがある。そういう人たちがいなくなった分、もっともっと粘ってやろうかなと思います」と意欲を燃やしている。

そんな石川に球団から「毎年ローテーションを守ってくれる」と最敬礼の声が上がる一方で、チーム関係者は「石川がエースではなく、元気で4番手、5番手のローテにいる状況が理想。そうならないとうちは強くならないと思う」という。

10年間で開幕投手は石川、小川が最多の4回ずつ。「ローテーションの主力がずっと石川、小川ですからね。2人が年齢を重ねている中でこれはさみしい話」(球団関係者)。ベテランが元気なだけに若手投手に余計物足りなさを感じてしまうようだ。

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