毎日新聞の元旦スクープは中国の紐付きか| 花田紀凱 元旦スクープ合戦の勝者はどこなのか。読売新聞の「中国『千人計画』に日本人」は恥ずかしい「スクープ」だったが、毎日新聞の「中国『闇』ワクチン流入」「日本の富裕層 接種」はまさにスクープだった――。にもかかわらず、なぜ、毎日新聞を賞賛できないのか。花田編集長がその理由を明かす!

「中国折り込み新聞」の脅威

元日に読売新聞の恥ずかしい「スクープ」のことを書いたが、毎日新聞の一面の方がスクープといえばスクープだ。

「中国『闇』ワクチン流入」
「日本の富裕層 接種」

2020年11月以降、日本を代表する大企業15社の経営者などが、中国製の未承認のワクチン接種を受けている。中国の国有製薬会社、中国医薬集団(シノファーム)製で、中国共産党幹部に近いコンサルタントの中国人が持ち込んだもの。すでに企業トップとその家族など18人が接種を受けたという。

匿名ながら、持ち込んだ中国人、接種を受けた経営者などのコメントも取っており、まさにスクープなのだが。

今ひとつ賞賛できないのは、毎日が、相変わらず、中国政府の広報紙ともいうべき、「チャイナデイリー」(中国日報)の挟み込みを続けているからだ。12月24日にも8ページが挟み込まれていた。

昨年、9月5日のYahooブログにも詳しく書いたが、毎日新聞1ページの広告掲載料金は正規なら約2600万円、8ぺージなら2億800万円。年間、約24億円の広告料が「チャイナデイリー」(中国日報)から入るわけだ。経営が苦しい毎日にとっては大きな金額。

毎日新聞は中国の紐付きと疑われても仕方あるまい。

これはクライブ・ハミルトンが『目に見えぬ侵略』(飛鳥新社)で書いているとおり、中国がオーストラリアの主要メデイアを籠絡したのと全く同じ手口。オーストラリアのケースでも挟み込んだのは8ページの「チャイナデイリー」(中国日報)だった。

今回元旦のスクープも、何か裏があるのではと勘ぐってしまう。

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