「みんなもう充分耐えたよ!」伊原剛志、門田隆将氏らが緊急事態宣言に疑問

伊原剛志(左)、門田隆将氏

再びの「緊急事態宣言」を巡っての〝攻防〟が激しさを増している。

東京都の小池百合子知事ら首都圏4都県の首長が政府に緊急事態宣言の発出を要請する事態となっていることを受け、ジャーナリストの門田隆将氏は3日、ツイッターを更新。自身の見解をつづった。

門田氏は「緊急事態宣言で〝何とかなる〟と思う政治家が信じられない」と切り出すと、「10兆円コロナ予備費も有効に使えず、指定感染症で未だコレラや腸チフスより危険な2類に置き続けて病床を圧迫させ、海外からの流入ウィルスにも無頓着」と小池都知事らの動きを厳しく批判した。

また「国民が懸命に闘った昨年5月7日のtwitterを思い出す」として閑散とした東京・新宿の様子をつづった自身のツイートを添えた上で「誰が今、政府の要請に従うというのか]と疑問を投げかけた。

新型コロナウイルスの急速な感染拡大により、首都圏の知事や医師会団体が〝医療崩壊〟の危機を訴えて緊急事態宣言の発出を要請する一方、感染症指定医療機関の関係者や保健所、有識者らからは「指定感染症の見直し」の必要性も強く叫ばれている。

現在、新型コロナウイルスの感染が疑われるケースについては、〝二類感染症相当〟の指定感染症であることから民間病院は診察を拒否できる。ジフテリア、結核と同等の感染症レベルとされていることが、病床の圧迫や医師、看護師の不足、負担増を招いているとの指摘があり、医師会団体の中でも民間の〝開業医〟と「指定機関」である国公立や大学病院の〝勤務医〟との間の温度差も開き始めている。

また、再度の緊急事態宣言に対しては、すでに瀕死の飲食店業界からの反発も強い。都内で親族が飲食店を経営する俳優の伊原剛志も「医療逼迫してるから緊急事態宣言?では、世界では日本よりも感染者数が多い国も多くある そういう国では医療どうなってんだろう?」と日本の〝医療崩壊〟の実情に疑問を呈した。

また「緊急事態宣言出すんだったら補償もやろ! 政府よ国民を助けてくれよ! そして、医療が逼迫してる?? 春から今まで何やってたん? 疑問だらけで言うこと聞けないのは俺だけ???」とツイート。「みんなもう充分耐えたよ! 声をあげよう!!」と呼びかけた。

昨春の緊急事態宣言時とはさまざまな意味で世間の様相は変化している。政府が宣言発出に慎重な裏にはこうした医療界、飲食業界の複雑な事情、綱引きが絡んでいそうだ。

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