小田原北条五代「大河ドラマにして」

署名の回収箱と用紙=小田原市生涯学習センターけやき

 戦国時代、小田原を拠点に関東に覇を唱えた北条5代をNHK大河ドラマにと、ゆかりの市町で構成する「北条五代観光推進協議会」が署名を呼び掛けている。会長市で事務局も務める小田原市は「北条ファンやゆかりの地に住む皆さんからの後押しと熱意で実現に向けて拍車をかけたい」としている。

 同協議会は県内の5市町をはじめ、初代・伊勢宗瑞(北条早雲)の生誕地とされる岡山県井原市、江戸期に子孫が治めた大阪府大阪狭山市など計14市町が参加。これまでNHKへ要望活動を行ってきた。

 昨年は2022年の大河ドラマに鎌倉北条氏の義時(鎌倉幕府2代執権)を主人公とする「鎌倉殿の13人」が決定。「北条違い」で落胆する場面もあったが、21年に活動20周年を迎えることもあり、署名を力に仕切り直したいと呼び掛けることにした。

 署名はオンラインのほか、小田原、相模原市や箱根町などに設置した署名回収箱への投かん、郵送でも参加できる。小田原市では25年放映分が22年に決定すると見ており、その頃まで署名募集を続ける。目標を50万人としている。

 5代は宗瑞から始まる北条氏綱、氏康、氏政、氏直。戦国期にあって親兄弟争わず、減税や殖産興業、文化奨励などの善政をしいたとされる。市の担当者は「親子関係や領国経営は現代にも通じる」とドラマ放映の意義を強調する。

 問い合わせは、市観光課電話0465(33)1521。

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