TJ手術の元守護神や19年開幕投手左腕も…中日、今季復帰が期待される選手たちは?

中日・田島慎二(左)と平田良介【写真:荒川祐史】

2016年に開幕から31試合連続無失点の田島は今季初の登板なし

2020年は8年ぶりのAクラス入りを果たした中日。シーズン序盤は苦戦が続いたものの、沢村賞を獲得したエースの大野雄大投手の活躍もあって終盤に巻き返した。与田剛監督の3年目となる2021年。10年ぶりのリーグ優勝と16年ぶりの日本一を目指すには、さらなる底上げが欠かせない。昨季までは不本意に終わったものの、欠かせない戦力と復活が期待される選手を取り上げる。

○田島慎二

昨年4月に右肘のトミー・ジョン手術を受け、2012年のプロ入り後初めて登板なしに終わった。2016年には開幕から31試合連続無失点のプロ野球記録を樹立。2017年には63試合に登板して34セーブを挙げた“タジ魔神”も、2018年は30試合、2019年は21試合と下降線をたどってきた。手術を乗り越え、鮮やかに返り咲きなるか。

○岡田俊哉

昨季は開幕から守護神を担うも、安定感を欠いて7月中旬からは中継ぎに配置転換。9月上旬には2軍再調整となった。29試合に登板して2勝2敗3ホールド3セーブ、防御率4.88。与四球率5.25と制球に苦しんだ。2019年には53試合に登板しており、ハマれば手が付けられない。プロ12年目で30歳を迎える2009年のドラフト1位左腕は、まだまだ老け込む歳ではない。

○平田良介

昨季は開幕からの不調に加え、シーズン後半には故障もあって2度の2軍落ちを経験。チームで台頭した2011年以降で最少となる55試合出場で、3本塁打、17打点、打率.235にとどまった。右翼の守備でも大きな貢献を果たす存在なだけに、いかに故障離脱を防ぐかがポイント。138試合に出場した2018年以来のシーズンを通した奮闘に期待したい。

中日・福田永将(左)と又吉克樹【写真:荒川祐史】

福田は16年から続けていた2桁本塁打がストップ

○笠原祥太郎

昨季は開幕から出遅れ、7月にも右内腹斜筋損傷で離脱。終わってみれば、プロ入り4年目で初めて1軍登板なしに終わった。2019年には開幕投手も務めたが、もともと症状のあった不整脈の治療でシーズンを全うできなかった。チームにはエース大野雄に続く左腕がいない状況で、チャンスなのは事実。状態を整え、一皮剥けるきっかけをつかみたい。

○又吉克樹

昨季は開幕直後に故障で抹消され、1軍復帰したのは9月。リリーフとして自己最少の26試合登板にとどまったが、結果としては4勝0敗7ホールド、防御率2.77と存在感は示した。プロ1年目の2014年から3年連続60試合以上に登板してブルペン陣の中心にいた働き屋も、先発挑戦など試行錯誤を経て今季8年目。勝利の方程式としてのフル回転が期待される。

○福田永将

昨季は開幕スタメンに名を連ねるも、9月には右脇腹を痛め、10月には左肩を脱臼。64試合出場で、打率.246、5本塁打、24打点。2016年から続けてきた2桁本塁打もストップした。三塁は高橋周、一塁はビシエドが盤石な中、狙うなら左翼。14年ぶり古巣復帰の福留や新助っ人のガーバーらとの争いに勝てるか。(Full-Count編集部)

© 株式会社Creative2