【大相撲】緊急事態宣言で初場所どうなる 力士も不安「中止になったりするんですかね?」

芝田山広報部長

大相撲初場所(10日初日、東京・両国国技館)を前に、角界内に不安が広がっている。政府が新型コロナウイルス対策で首都圏に緊急事態宣言の発令を検討していることを受けて、日本相撲協会の芝田山広報部長(58=元横綱大乃国)は「どんな内容になるのか、これから注視していかないといけない。今のところ中止とか無観客というようなことは何もない。現状では通常通り」と静観の構えを見せた。

新型コロナの影響で昨年5月の夏場所は中止となったが、相撲協会も当時と比べて感染症対策の方向性が定まっていることから「(感染拡大の要因の一つは)飲食。飲食スペースはちゃんと区切っているし、ソーシャルディスタンスをしっかりと取っている」(芝田山部長)と安全性を強調した。

とはいえ、角界内でも荒汐部屋で12人の集団感染が発生。湊部屋でも新たに行司1人が感染するなど、徐々に広がりを見せている。今回の緊急事態宣言検討のニュースを受けて、大関正代(30=時津風)が報道陣に「場所が中止になったりするんですかね?」と〝逆取材〟するなど、力士も不安を隠せない様子だった。

現時点で初場所の観客の上限は約5000人で、無観客など開催方式を変更する場合には理事会を開いて決定する見込み。芝田山部長は最終判断のリミットについて「初日の前日、前々日くらいまで答えられないかもしれない」と話したが…。果たして、どうなるか。

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