交通事故死者数 神奈川は140人

神奈川県警本部

 県警は4日、2020年の交通事故の発生概況を発表した。死者数は140人で、統計が残る1948年以降で過去最少だった前年から8人増えたが、2016年と並んで2番目に少なかった。都道府県別では東京、愛知、北海道に次いで4番目に多かった。

 概況によると、事故の発生件数は2万631件(前年比2663件減)、負傷者数は2万3876人(同3516人減)だった。発生件数、負傷者数とも3年連続の減少で、平成以降で最少だった。

 死者の形態別では、歩行者の51人(同増減なし)とバイクの50人(同1人増)が目立ち、双方で全体の7割を超えた。自動車は27人(同8人増)、自転車は12人(同1人減)だった。

 交通総務課によると、亡くなった歩行者のうち3分の2に、斜め横断や車両の直前直後の横断など何らかの交通違反が認められた。バイク絡みでは単独事故のほか、交差点での右折車との衝突事故が多かった。

 死者の年代別では、65歳以上の高齢者が56人(同5人増)で全体の4割を占めた。うち12人が自動車乗車中で、前年から7人増加。単独事故やセンターラインを越えて対向車と衝突する事故も多く、同課は「体調が悪いときには運転を控えてほしい。可能ならば免許の返納も検討して」と呼び掛けている。

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