菅野争奪戦から撤退のメッツ 昨季セーブ王のハンドに興味

「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマンによると、メッツは菅野智之(巨人)の争奪戦から撤退する一方で、インディアンスから契約オプションを破棄されてフリーエージェントとなった救援左腕ブラッド・ハンドに興味を示しているようだ。ハンドは2017年から3年連続でオールスター・ゲームに選出され、昨季は両リーグ最多となる16セーブを記録。しかし、インディアンスの財政事情によりオプションを行使されず、現在フリーエージェントとなっている。

メッツのサンディ・アルダーソン球団社長は「もしハンドがウエーバー公示されていた時点で私が現在の地位に就いていれば、ウエーバーでハンドを獲得していただろう」と語っている。インディアンスはハンドの契約オプションを破棄する前にハンドをウエーバー公示したが、獲得の意思を示す球団は現れなかった。このとき、メッツはまだスティーブ・コーエンによる球団買収が正式に成立しておらず、アルダーソンも球団社長に就任していなかった。

昨季のハンドはインディアンスで23試合に登板して22イニングを投げ、2勝1敗16セーブ、1ホールド、防御率2.05、29奪三振の好成績をマーク。16度のセーブ機会をすべて成功させ、自身初となる最多セーブのタイトルを獲得した。ところが、ヤンキースとのワイルドカード・シリーズ第2戦では1点リードの9回表に登板したものの、2点を奪われて敗戦投手に。これが昨季唯一のセーブ失敗となった。

メッツのクローザーにはエドウィン・ディアスがいるものの、ディアスは昨季10度のセーブ機会でわずか6セーブ。防御率1.75、奪三振率17.53を記録してメッツ移籍1年目の大不振から脱出したとはいえ、クローザーとしての信頼度には欠けた。メッツがハンドを獲得した場合、安定感のあるハンドにクローザーを任せ、勝負所での信頼度に欠けるディアスはセットアッパーに回される可能性もありそうだ。

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