食品必要な人へ寄贈 日向・塩見小の活動浸透

NPOの事務所でフードバンクの仕分け作業を体験した塩見小児童

 日向市・塩見小(戸高哲朗校長、138人)5年生は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」の視点で食品ロスや貧困問題を学んでいる。消費しきれない食品を募り、必要な人に届ける「フードドライブ」活動も行い、保護者やほかの学年にも浸透。SDGsへの理解を深めている。
 同校では昨年度、「フードバンク日向塩見小学校支店」をつくり、環境問題や食品ロス、地域の物産品アピールなどの学習をグループごとに行っている。一方、フードドライブは毎年4回実施。市内のNPO法人フードバンク日向(堀アトム理事長)に寄贈している。
 昨年末には児童や保護者24人が事務所を訪問。各家庭から持ち寄ったレトルト食品や缶詰、塩見まちづくり協議会の協力で田植えや収穫を体験したもち米10キロを贈った。物品の仕分け作業も体験。桑原紅羽(くれは)さん(11)は「届ける相手の家族構成にも気遣うことが分かった」と話していた。
 堀理事長は「フードドライブは『おすそわけ』の活動。小学生の熱意を感じている。助け合うのが当たり前という思いが根付いてほしい」と期待していた。

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