新潟県佐渡市でトキの繁殖羽への羽色変化を確認

生殖羽になったトキNo.201 (環境省提供)

新潟県の佐渡自然保護官事務所は5日、佐渡市の野生下のトキ20羽の、繁殖期に入るとみられる羽色変化を確認したと発表した。トキは、早い個体では12月下旬頃から首元に色がつき始め、今後さらに色の濃さを増していくという。

トキは繁殖期に入ると首あたりから剥がれ落ちる黒い物質を水浴びの後に自らに擦り付け、頭から背中にかけて灰色を着色させる。このような羽色変化はトキ特有のもので、灰色になった個体は「生殖羽」と呼ばれる。トキが繁殖可能な状態であることを示すとともに、巣で卵を抱く際の保護色の役割を果たすと考えられている。

なお、2020年12月31日時点での野生下のトキは、放鳥数398羽に対し生存扱いが165羽。野生下で生まれたトキの推定個数は、足環の無い個体が157羽、足環を装着された個体が120羽の合計442羽となっている。

生殖羽になったトキNo.239と他1羽 (環境省提供)

生殖羽になったトキNo.201

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