元日急逝の新江・神奈川県病院協会長に黒岩知事 緊急事態宣言「遺言のよう」

共同でメッセージを発出する県医師会の菊岡会長、黒岩知事、県病院協会の新江会長(左から)=県庁(2020年12月24日)

 黒岩祐治知事は5日の年頭会見の冒頭、県病院協会の新江良一会長が1日に虚血性心不全で急逝したことに触れ、「神奈川の医療を守るため、コロナ対応では最前線に立って懸命に努力された。心から哀悼の意を表したい」と述べた。

 新江氏とは昨年12月24日に並んで記者会見し、逼迫ひっぱくする医療体制の現状を共に訴えていただけに、「お元気そうで普段と変わらない感じだった。突然の訃報で信じられない思いだ」と神妙な面持ちで語った。

 この会見では新江氏が「国で緊急事態宣言を発令していただきたいのが正直なところだ」と訴えていただけに、知事は「今では遺言のような感じさえする。今週中にも緊急事態宣言が発出されることになりそうで、医療現場の負担を少しでも減らしてほしいという新江会長の思いにつながることを心から期待したい」と故人をしのんだ。

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