成人式「宴会自粛を」 新型コロナで沖縄県、那覇、嘉手納が呼び掛け

 新型コロナウイルスの感染が広がる中、10日に開催のピークを迎える成人式を前に、玉城デニー沖縄県知事は6日、新成人に式典前後の宴会自粛を呼び掛けた。那覇市は城間幹子市長が成人式で流すビデオメッセージで2次会に行かないよう呼び掛ける予定。嘉手納町は新成人に送付した案内はがきで「飲食を伴う宴会は行わないでください」「大人として、大切な命を守るためにご理解ください」と強い調子で要請するなど、実施主体の市町村も感染対策に神経をとがらせている。

 一部では感染防止のために、集合写真撮影を中止する自治体もあり、今年の成人式は例年よりも静かな光景が広がりそうだ。

 玉城知事は6日の記者会見で「今年はコロナ禍での特別な式典になる。式典前後の宴会は自粛いただき、家族とゆっくり過ごしてほしい」と呼び掛けた。

 市長がビデオメッセージで自粛を呼び掛ける予定の那覇市は、各校区の成人式実行委員会が集まる会議を通して2次会の自粛を呼び掛けてきた。市によると、各実行委は2次会の中止や延期を決めた。市の担当者は「既に会場を予約していたが、キャンセルしてもらった校区もある。残念だとは思うが、感染拡大防止のために協力してもらった」と話す。

 沖縄市、うるま市、豊見城市、浦添市なども同窓会や会合の延期や自粛、式典終了後の速やかな解散などをホームページで呼び掛けている。

 県内の成人式を巡っては新型コロナウイルスの感染防止を理由に宮古島市と粟国村、伊平屋村が中止、石垣市が延期を決めている。7日に再度の緊急事態宣言が予定される首都圏1都3県では中止や延期、オンライン開催などへの切り替えが相次いでいる。

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