9カ月で50万個売り上げたバターケーキ【にっぽん食べ歩き】 英国ジャージー島の希少原料を使用

 英国ジャージー島産の希少なバターを原料にしたクラフトバターケーキが2020年4月に発売され、これまでに50万個以上を売り上げた。通販が中心だが、昨年12月には高島屋横浜店に初の百貨店常設店舗を開設したほか、期間限定店舗も展開している。(共同通信=中村彰)

「Butters」のクラフトバターケーキ

 このバターケーキは「Butters」のブランドで昨年4月7日に発売を開始。初日には5000個以上を完売した。人気の秘訣(ひけつ)は大量生産とは対極の「クラフト=少量生産のもの作り」にこだわる姿勢にあるようだ。

 原料のバターはジャージー島で150年以上にわたり血統管理されているジャージー牛のものだけ。濃厚で独特の風味を持つ。バターを作る際の副産物の脱脂乳やバターミルクを有効に活用しているのもポイントの一つだ。「Butters」を展開する「HiOLI」(東京都目黒区)の西尾修平社長自らが英国に赴いて生産者と交渉。原材料の安定供給にこぎつけた。

 よりおいしく食べるには、直前にオーブンで温め直すのがいい。表面がカリッとして、バターの風味がいっそう引き立つ。「一手間かけることで、よりおいしくいただけます」と西尾社長。「コロナ禍の中でスイーツに回帰する動きがあるのではないか。実店舗では商売よりも、顧客とのコミュニケーションを心掛けたい」と話す。

高島屋横浜店の「Butters」のショップ

 クラフトバターケーキは税抜きで3個800円、5個1350円、10個2500円。高島屋横浜店、JR新宿駅南口構内の工場直売店の2店舗のほか、阪急うめだ本店(1月12日まで)、高島屋大阪店(2月28日まで)で出店中。1月23日から大丸神戸店での催事を予定している。

 オンラインショップのURLは次の通り。https://butters-online.shop/

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