ニンジン、甘藷の代替に JA串間市大束試行

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試験栽培したニンジンの収穫作業を行う山口淳一さん

 串間市・JA串間市大束(渡邊博康組合長)の食用甘藷(かんしょ)生産者が、出荷量減少への対策としてニンジンの試験栽培を開始し、収穫が本格化している。初の試みで慣れない作業も多く手探りだが、同JAは「順調に生育しており、新たな収入源として期待できる」と話している。
 市内では2018年から、食用甘藷へのサツマイモ基腐病などの感染が拡大している。本年度も病気が広がり、病害の抑制には至っていない。
 同JAでは、食用甘藷の代替品目を模索。作業時間が少なく、露地栽培できるニンジンに着目した。昨年8月、小林市野尻町の農家を視察し、大きな初期投資を行わずにできることを確認。同9月から生産者7人と同JAが、計210アールの畑で試験栽培に着手、年明けから収穫が始まっている。色や形がよく、味もおいしいという。
 7日には、串間市一氏、農業山口淳一さん(56)が夫婦でニンジンを収穫し、自宅倉庫で箱詰め作業に追われた。収穫や洗浄、選別などは、甘藷で使用する機械を利活用。山口さんは「機械をそのまま使えたのは大きい。試行錯誤しながら、よりいいものを作りたい」と意気込む。収穫したニンジンは同JAを通じ、県内外に出荷されるという。
 同JAでは、他の代替品目として、ショウガやサトイモ、ゴボウの栽培も呼び掛けている。営農課の野辺智大さん(34)は「管内の生産者には食用甘藷一本でなく、さまざまな作物を栽培する複合経営を推奨していきたい」と話している。