全日本バレー高校選手権 聖和女 8強届かず 就実に0―2

【女子3回戦、聖和女学院―就実】第2セット、ブロックに跳ぶ聖和女学院のOH中嶋(中央)とOP朝長(右)=東京体育館

 バレーボールのジャパネット杯第73回全日本高校選手権第3日は7日、東京体育館で男女の3回戦と準々決勝計24試合が行われ、長崎県女子代表の聖和女学院は就実(岡山)に0-2で敗れ、8強入りはならなかった。
 聖和女学院は第1セット、12-15からMB山下のサービスエースなどで5連続得点。19-21とされた後も、OH中嶋のブロックアウト、MB岡住の強打などで23-22とリードしたが、最後は23-25で競り負けた。第2セットもOH田口らを軸に速い攻撃を仕掛け、一進一退の展開が続いたが、17-25で振り切られた。
 男子は東福岡、清風(大阪)、市尼崎(兵庫)、駿台学園(東京)、女子は東九州龍谷(大分)、古川学園(宮城)、就実、大阪国際滝井が4強入りした。第4日は9日、同会場で男女の準決勝を実施する。

◆「面白い試合はできた」

 最後まで聖和女学院らしさを貫いた。2019年インターハイ王者の就実(岡山)の高さとパワーに対して、磨いてきた組織力で真っ向勝負。チーム初の8強には届かなかったが、岡田監督は「面白い試合はできた」とベストを尽くした選手たちをねぎらった。
 スタメン6人の平均身長は約4センチも低い。終始、ブロックの上から放たれる正確なスパイクに手こずった。それでも、粘って、つないで、速い攻撃を継続。2年生エースの田口やMB山下のマークが厳しくなると、3年生のOH中嶋、MB岡住が気迫のスパイクをねじ込んだ。
 第1セット終盤、23-22と一歩抜け出した。この勝負どころで、リリーフサーバー青﨑が好サーブで崩す。いい形でつなぎ、セッター宮田がレフトへトスを上げた。だが、田口の強打はわずかにアウトの判定。逆に23-25で押し切られると、第2セットも勢いを止められなかった。
 登録メンバー18人中8人は聖和女学院中出身。3年前に出場した先輩の姿を、東京体育館で見て憧れてきた。今季の主将に立候補したセッター津田は「ミーティングを重ねて、学年の壁を越えて仲を深めた」、中学時代に主将だった中嶋も「勝つためにきついことも言ってきた」。意見をぶつけ合い、成長してたどり着いた夢舞台。チーム一丸となって躍動した。
 「聖和の歴史の大事な一ページはめくれた」(岡田監督)。次の一ページは1、2年生が開きにいく。

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