流氷ノロッコ号に似た走りの特急電車がある

3両や5両、10両と編成を組む最近の電車は、モータがつく電動車(M)と、モータなし付随車(T)をバランスよく連結し、線路への荷重負担の軽減や、乗り心地向上へとつなげている。

たとえば東京メトロ有楽町線・副都心線の新型車両17000系は、先頭車両がモータなしで、モータつき中間電動車とモータなし付随車がほぼ交互に組む(T-M-T-M-T-T-M-T-M-T)という連結スタイルも。

こうした流れのなか、編成の片側だけに電動車がある編成もある。

JR東海 373系

JR東海 373系は、東京寄り先頭車だけが電動車(制御電動車、クモハ373)で、M-T-T と組む。電気機関車+客車2両に似たイメージ。

この373系 3両編成で走る特急ふじかわ(静岡~甲府)や、特急 伊那路(豊橋~飯田)は、身延線 甲府方面や、飯田線 飯田方面は、最高部の電動車 クモハ373が2両のモータなし車両をプッシュする格好で走る。

最後部が動力車で、動力なし先頭車が制御する(運転する)列車といえば、JR北海道 釧網線 網走~知床斜里 で走っていた 流氷ノロッコ号もそう。

流氷ノロッコ号は、網走寄りに DE10形ディーゼル機関車がつき、後ろに50系客車を改造したくるまが連なる。最後尾の客車には、運転台がついていて、オクハテ510-1(↑↑↑画像)という聞き慣れない記号がついていた。

知床斜里行き列車は、この オクハテ510-1 につく運転台から最後部の DE10形ディーゼル機関車を制御し、DE10がプッシュして列車を走らせていた。

さらに、電気機関車の重連運転に似た電車もある……。

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