綾瀬はるか&高橋一生「天国と地獄」男女入れ替わりの演技に「面白くなってきた」「今となってはなじみすぎ」

1月17日スタートのTBS系連続ドラマ「天国と地獄 ~サイコな2人~」(日曜午後9:00)の制作発表会見が、東京・阿佐ヶ谷神明宮で行われ、主演の綾瀬はるか、共演の高橋一生、柄本佑、北村一輝が登壇した。

ドラマは「世界の中心で、愛をさけぶ」(04年)、「白夜行」(06年)、「JIN-仁-」シリーズ(09・11年)、「義母と娘のブルース」(18年)など、同局で綾瀬が出演してきた数々のヒットドラマを手掛けた森下佳子氏の脚本によるオリジナルストーリー。“刑事と殺人鬼”という相反する2人の魂が入れ替わることを皮切りに、“善と悪”“女と男”が複雑に交錯する究極の“スイッチエンターテインメント”だ。正義感あふれる刑事・望月彩子を綾瀬、一見好人物ながら実はサイコパスな殺人鬼・日高陽斗を高橋が演じるほか、彩子の家に居候するフリーター・渡辺陸に柄本佑、彩子の先輩であり天敵ともいえるたたき上げの刑事・河原三雄に北村が扮(ふん)する。

初の刑事役となる綾瀬は「手錠だったり、慣れないものが多いですが、ぼちぼち頑張っています」と笑顔を見せ、殺人鬼である陽斗とスイッチし、男性を演じることについては、「男性というだけでなく、殺人鬼、サイコパスということもあるので、高橋さんに助けてもらいながら、高橋さんだったらどういうふうに演じられるのか伺いながら演じています。しぐさについては、座る時に脚を開いたり、脚を組んだり、ケータイの打ち方など、ささいな部分に気を付けています。陽斗は、女性になったことを楽しんでいる部分もあって、北村さんに上目遣いをしたりする。最初はその部分が難しいなと思っていましたが、だんだんこういう感じか…と、面白くなってきています」と楽しみながら撮影に臨んでいる。

一方の高橋は、サイコパスのキャラクターについて「スタッフから『ぴったりだ』と言えと言われたので『ぴったりだ』と言います(笑)」と話し、「でも、女性を演じさせていただくことはハードルが高いです。しかも綾瀬さんのようなキュートな女性なので、やりすぎてしまうと反感を買いかねない。針の穴に糸を通すように演じないといけないので、この状況が天国ではないですね」と役作りに苦労している様子。それでも女性役には「今となってはなじみすぎて過剰じゃないか?っていうぐらい、日常生活も内股で過ごしています」と笑いつつ、「物を投げるシーンなどはうっかり男っぽくなってしまったりしますが、何度もやらせていただくうちに、力が抜けてきて、筋力ではなく、感情で投げるというのは、こういうことなんだと感じたりしています」と撮影が進む中で、女性らしい動きへの理解が深まっているとコメント。

また、柄本は「彩子という猪突猛進なタイプから、非常にクレバーな陽斗になるとカッコよくて、あやしさが増して妖艶(ようえん)で、綾瀬さんの新たな一面を間近で見れてるなという感じがしています」と綾瀬の印象を語り、「撮影中に、陽斗が中身は男なのに女性っぽいしぐさをするシーンがあるんですが、割と難しいシーンで『佑くんだったら、どう言う? このセリフ』とか聞かれて、『自分のセリフで、いっぱいいっぱいなんだけどな…』と思いつつも考えてやってみると、綾瀬さんの反応がいまいちなんですよ」とエピソードを明かすと、綾瀬は「そんなことないですよ。かわいいなと思いながら見ています」とほほ笑んだ。

そして、北村は「3人が楽しそうに話しているのを聞くと羨ましいですね。僕は怒ってばかりいる役で、もう少し、テレビの向こうの皆さんに爽やかな笑顔を見せたいんですが、笑うのではなくて、ニヤっとする感じで…。悪く見えるんじゃないかな、また好感度が下がるんじゃないかなと思いながら必死に頑張っています」とボヤキつつ、「綾瀬さんのかわいい顔でなく、きつい顔ばかり見ているんですが、近くで見るとすごく奇麗なんです。だから、2回ぐらいNG出そうかなって思ったりして(笑)。そういう感じで自分の中で楽しんでいます」と撮影中のひそかな楽しみを告白した。

また、ドラマの設定にちなみ、異性に生まれ変わったらしてみたいことを聞かれ、「考えてみたんですが、女性でも男性でもできることは共通していて、違うのは体のつくりかなって思った時に、女性の方が柔らかいからいいかなって思いました」と綾瀬が答えると、高橋は「(主演の)綾瀬さんがその答えでいいなら、僕も男性がいい」と回答。すると、違う異性を答えてほしいという場の空気に、柄本は「非常に責任が…女性ですかね。これまで男性の人生をやってきているので。僕は背が高いので、小柄な女性になりたいですね。女性の方が、明らかに着られる服の種類が多いし、制服とか着てみたいですね。って俺は何を言ってるの? いろいろ引き出しを開けてみたら、制服出てきた、みたいな」と自嘲気味に笑うと、綾瀬も「確かに制服は着てみたいかも」と同調。進行役から「どんな制服を?」とさらに尋ねられた柄本は「スカートは短めで、えっ、俺何言っているの(笑)。ブレーザーがいいです」とサービストークで盛り上げた。続いて北村は「僕は女性になったら人間観察を楽しみたい。友達でも対応が違う姿が見えたりするかもしれないし。普段きつい人でも、女性には甘かったりするかもしれないじゃないですか」と話した。

さらに、「天国、または地獄だと思うこと」については、「今、寒いので、家に帰ってお風呂に入った時に、本当に『あーっ』て天国だと思いますね。それから現場で、足湯たんぽを用意してくださっているのですが、それに入るだけで包まれる感じがあって、これは天国だなって思っています」と話すと、高橋は「ちょうど、『お風呂が天国』って言おうと思っていたので、(綾瀬と)だいぶスイッチしてきているなって思いました(笑)。綾瀬さんが履かれている足湯たんぼが、すごくよさそうなんですよ。歩くたびに『ぼちゃん、ぼちゃん』と音がするんですが、それを含めて綾瀬さんかわいいので、トライしてみたいですね。寒い現場が多いので、あれで少しでも天国を味わいたいです」と現場での綾瀬の愛らしい姿を伝えた。

柄本は「僕はお米を食べている時が天国ですね。おかずもいろいろあるけど、お米が好きで、1人で1、2合食べちゃうんです」とお米愛を語り、「天国」が3人続き「だから最後は嫌なんですよ」と苦笑する北村は、「朝早いロケが地獄ですかね。正直真っ暗のうちに家を出て、誰もいない暗い中で現場に向かう時も、何をしているんだろうって思いつつ。日が出てきた時に撮影が始まるんですけど、それが毎日あって、肌がカピカピになるんですよ」と打ち明けると、「一発目の化粧水は(冷たくて)つらいですよね」と柄本が共感すると、「そうそう、化粧水はつらい。すごく冷たくて、優しいメークさんが敵に見えることがあります」と笑った。

最後は、作品について綾瀬が「サスペンスではありますが、男女が入れ替わることでコミカルな部分があったり、さまざまな謎が物語の要素に加わっていて、本当に究極のスイッチエンターテイメントになっています」とアピールし、「日曜夜9時、ご自宅でせひ見ていただきたいなと思います」と呼びかけた。

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