ターンオーバーなし!? マンUとの連戦で真価問われるリバプールMF南野拓実

MF南野拓実

イングランド協会杯(FA杯)4回戦と5回戦の組み合わせ抽選会が11日に行われたが、サッカーの神様はファンにこれ以上ないワクワクを、選手やスタッフにとっては今季最大の試練を与えた。現在プレミアリーグで首位リバプールと2位マンチェスター・ユナイテッドが4回戦(23日)で早くも激突。他のプレミア勢が軒並み2部や3部クラブとの対戦となっただけに、厳しい組み合わせとなった。

しかもこの2チームは17日(日本時間18日)にリーグ戦でも対戦するため、2週連続の大一番。今季のタイトルの流れを決める2週間といってもよく、早くもファンやメディアは大きな盛り上がりを見せている。

他国なら軽視されがちなカップ戦も、FA杯は世界最古のカップ戦ということで、イングランドでは時にはリーグ戦以上に重要視される。リバプールもマンUも当然2冠を狙うため、ターンオーバーといった戦略は考えにくい。つまり、2週続けて〝ガチンコ〟の勝負となるのは必至だ。

そこで気になるのは、リバプールの日本代表MF南野拓実(25)がどう使われるかだ。現状、南野は不動の3トップ、エジプト代表FWモハメド・サラー(28)、セネガル代表FWサディオ・マネ(28)、ブラジル代表FWロベルト・フィルミノ(29)の控え。試合展開によっては出場すらままならないという立場だ。

だが、マンUとの試合はユルゲン・クロップ監督が「総力戦だ」と言っているように、不動のメンバーだけでは戦い抜けない。南野をFA杯3回戦のアストンビラ戦で先発起用したが、ここでサラー、マネと組ませたのは「試運転」という見方もある。3回戦で南野がアシストを記録したにもかかわらず「何の影響もない」と酷評した現地メディアがある一方で「来るべき瞬間のためにレギュラーとミナミノの連係を強化している」と指揮官の思惑を示す報道もある。

運動量が豊富な南野には、試合終盤に〝クローザー〟として起用するプランも準備している。相手の攻撃の芽を摘むといった守備面での貢献も期待できるだけに、マンU戦で意外な貢献をする可能性もある。

いずれにしても、プレミアリーグの今季を左右するといってもいい2週間。南野の運命も大きく変わるかもしれない。

© 株式会社東京スポーツ新聞社