自民党の石破茂元幹事長(63)が13日、首都圏1都3県を対象に「緊急事態宣言」が発出される中、福岡県での〝ふぐ会食〟に参加していたことを謝罪した。
「文春オンライン」によれば、石破氏は福岡県で8日に行われた講演終了後、予定された懇親会が中止になった。その代わりに山崎拓元自民党副総裁(84)や三原朝彦衆院議員(73)、岳康宏福岡県議(50)ら計9人で、ミュシュラン2つ星を獲得したことがある高級料亭の個室でビールや日本酒を飲みながら天然ふぐや白子に舌鼓を打ったという。
石破氏は「会食は午後8時前に終了しましたが、新型コロナウイルス感染防止のための政府からのお願いで 苦しい思いをしておられる国民の皆様への十分な配慮が足りませんでした。深くここにおわび申し上げたいと思います」とした。
党内では二階俊博幹事長(81)が、衆参所属議員に対し新型コロナウイル特措法に基づく、緊急事態宣言を受けて会食自粛を求めていた。
ある自民党議員は「新型コロナ禍で、脇の甘さを露呈したのは残念です。誘われた宴会を断れないないとは、まじめな石破氏らしくない行動です。暗い世相のなか、大みそかのテレビ番組に出演して、再び世間の人気を集めたというのに」と話した。
石破氏は高視聴率を記録した大みそかの「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!」(日本テレビ)に審査委員長として出演。ダウンタウンに「審査するにあたっては、ひたすら厳正構成、国民の納得と共感、これが得られるようにひたすら真摯に努めてまいります」と普段通りのなめらか口調で笑わせて、人気を集めた。
「今年は総裁選、衆院選が控えています。党内では人気がない石破氏ですが、菅首相が新型コロナ対策で失敗のらく印が押された場合、再びキーマンとして復活できた可能性が十分にあり得ましたよ」(自民党議員)
会食の自粛に応じなかった石破氏の代償はあまりにも大きい。