コロナ禍で存在感増のネットフリックス カンヌ映画祭も解禁に動くか? 

ドウェイン・ジョンソン

コロナ禍により北米での映画館の売り上げは昨年、前年比80%ダウンという前代未聞の事態となったが、ステイホームで契約者が右肩上がりの映画配信サービス、ネットフリックスは2021年も独り勝ちの様相だ。

米FOXビジネスによると、ネトフリは今年、毎週新作を配信し、その数は1年で70タイトル以上を予定している。その中でも注目は、アクションコメディースリラーの「レッド・ノーティス」(ローソン・マーシャル・サーバー監督)だ。

ドウェイン・ジョンソン演じるインターポールのナンバーワン捜査官が国際手配の“世界最高の芸術泥棒”(ガル・ガドット)を追うというストーリーで、ライアン・レイノルズ扮する“世界最高の詐欺師”が絡む。

同作の権利をめぐっては18年に競争入札の対象となり、ユニバーサル、ワーナー、パラマウント、ソニー・ピクチャーズなど全ての米大手映画会社が参加。ユニバーサルとレジェンダリー・ピクチャーズが共同落札したが、19年に権利はネトフリに移行した。

ほかにも、ジェニファー・ローレンスが主演する政治風刺映画「ドント・ルック・アップ」や、ザック・スナイダー監督の「アーミー・オブ・ザ・デッド」など注目作品が目白押しとなっている。

そんなネトフリが存在感を増せば増すほど苦しくなるのが、配信のみ作品を拒むカンヌ映画祭だ。「ベネチア映画祭では、18年に『ROMA/ローマ』が最高賞の金獅子賞を受賞していますし、米アカデミー賞も昨年ネトフリ作品が最多ノミネートしていますが、カンヌ映画祭だけはかたくなに拒否しているのです。とはいえ、他の映画祭で良質な作品が受賞し続ければ、カンヌもやがて無視できなくなるのではないでしょうか」(映画関係者)

カンヌが動く日も近い!?

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